完成後に発生するお客さんとの認識のズレをVRで解決する
昨日、名古屋にて建築に特化したVRの体験をしていきました。
ご存知の方も多いと思いますが、VRとは(バーチャルリアリティー)の略で、専用のカメラを付けると、そこにあるはずのない景色が広がる。というあれです!
VRを用いたバンジージャンプ体験であったり、恐怖体験であったり、テレビでもちょこちょこ目にしますよね。
そのVRを応用して、建築に特化させた「fancree(ファンクリー)株式会社」さんの製品を体験してきました。
図面上でしか確認出来なかったことが、実際に等身大のVR空間で確認でき、体験場所にスペースがあれば、実寸で歩き回ることも出来ますし、収納扉を開けたりフライパンを持ったりすることも出来ます。まさに仮想現実の世界で、図面上で2Dだった世界を3Dにして、体感できます。
思いもよらない認識のズレを気付かせてくれる
このサービスの最大の産物はお客さんとの認識のズレを無くすことが出来る事です。
不動産も然りですが、建築も一生のうちに一度経験するかしないか程度で、一般の方と建築会社との知識差・経験差には非常に大きな隔たりがあります。
建築会社からすると図面上の設計を3Dで想像するのは容易な事です。しかしながら、お客さんには到底難しいチャレンジです。そこをいくら埋めようと時間や手間をかけても、建築会社からすると当然のこと(建築基準法や消防法など)がお客さんからは寝耳に水レベルの話なので、両者のズレを全く無くすことは非常に困難です。建築会社からすると説明の必要がないと思っていること(説明が必要な事項であることさえ気が付かない。)も、お客さんは説明されないと理解できません。あまりに大きな知識差があるために、補完できないということです。
VRはこれを一発で解決してくれます。
8帖の広さを体感できます。キッチンの高さ85cmが高いのか確認できます。家具を置いたら動線が狭いことに気付けます。クロスの色が思ったより暗いことに気付けます。キッチンコンロからレンジフードまでの消防法で設けられた高さが80cmだと気づけます。
あれほど時間と手間をかけても認識にズレがあったことが馬鹿らしくなるほどに、気づきが出てきます。
これがどれほど貴重な気づきで、どれほどお客さんのためになるかは、実際に建築現場にいる方々は想像がつくのではないでしょうか。
とりわけ、提案力やプレゼン能力は営業マンで差が出ます。担当者によって、お客さんとのズレも様々だと思います。見て確認!どんな営業マンよりもイメージ共有に長けていることは明白です。
ズレを確認して共有する
体験させていただいた最初の感想は、「思ったより画像が荒いな。」でした。
普通にみて体感するには十分なのですが、テレビで見たような、まるで現実世界のそこにいるような動画が流れる訳ではありません。
また、その場で図面を書き直すかのように、手軽に変更を加える事はできません。色の変更など軽微なものは可能です。
「ん~それが出来たらいいのにな。」なんて浅はかな事を思ったのは僕だけではないはずです!笑
しっかり皆様の代わりに聞いてきましたので、解説しますね!!!!笑
まず、画像は技術的にはもっともっと綺麗にできます。ただし、それに伴って作成時間も大幅に増加します。次に、その場での変更は、多少の時間があって図面作成者と技術者がいれば、可能なことではあります。
つまり、両方とも実現可能です。ではなぜしないのか。
それはこのVRの立ち位置にあります。話し合って、悩みあって、作り上げたもの(図面)に対して、建築会社とお客さんの間での、認識のズレを確認すること、完成してから「あれっ思ってたのと違う。」を防止するためのものです。
今の図面では、キッチンの高さが高い。レンジフードが低い。扉に届かない。子供への死角ができる。等々の気づきが出る事が重要なのです。あとはズレを擦り合わせて修正を行っていくだけです。
当然、完成後のお客さんの満足度は桁違いですし、相違点も少なくなります。
僕は不動産屋なので、実際の導入は全く考えていませんが、「目に見えないものを売る・創り上げる」ことの難しさは理解しているつもりです。
目に見えなかったものを、実寸大で体験できるようになったのです。体験ですから、見えるのさらに先です。
もし、体験したい。導入検討したい。という工務店さんや建築会社さん等いらっしゃれば、お声掛けください。ご紹介できます。
こちらの「fancree株式会社」のホームページから直接の検討もできます!

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