ライフアーキ
9:30~18:00
水曜日
2020年04月05日
ブログ

何百万も損をする!?知らなきゃ恐い不動産売却における「取得費」の話

1000万円で購入した土地が1200万円で売却できた時、利益の200万円に対して税金がかかります。
この税金を譲渡税と言います。

譲渡税は不動産売却を行ううえで、欠かせない知識です。
そんな譲渡税の知識の中でも重要な「取得費」についてのお話です。

「取得費」について知らないと、圧倒的に損をします。
一般の方でも、何百万円単位・何千万単位で損をする可能性がありますので、必ず理解しておいて欲しい知識です。

取得費とは上述の例で言う1000万円の部分に当たります。

どうしてここが重要なのか、どうして何百万円単位での損が起こってしまうのか。
静岡市にある不動産会社ライフアーキの内藤がお伝えいたします。

譲渡税について

取得費についてお伝えする前に、簡単に譲渡税そのものについて知っておきましょう。

譲渡税とは不動産を売却したことで得た利益に対して課される税金です。
正しくは譲渡税という税金は存在せず、所得税は所得税と住民税から構成されています。

売却不動産の所有期間によって下表のように税率が異なります。

実際にはここに、10年超所有の軽減税率の特例や居住用などの優遇措置があります。
また所得税には復興特別所得税として、所得税の2.1%が上乗せされます。

5年以下なら合計39%、5年超でも合計20%の譲渡税が課されます。
200万円の利益が出ても、40万円~80万円が税金になってしまうのです。
結構な金額ですよね。

だからこそ、知らないと恐いですし損する単位が大きくなってしまうのです。

取得費とは購入代金+諸費用

不動産を購入する時にかかった費用を「取得費」と言います。

取得費は物件の価格だけでなく、購入時にかかった仲介手数料や登記費用、印紙代などの諸費用も「取得費」として計算できます。

ただし、それらを税務署に証明できないと意味がありません。
そこで売買契約書や重要事項説明書、それぞれの領収書が必要になってきます。

不動産を購入された方はこういった書類をなくさないように取っておきましょう。

ちなみに、出金した記録が残っている預金通帳でも税務署が認めてくれる場合があります。ただし、その場合はそれぞれが何の費用として出金したのかを特定できるようになっていなければなりません。

また登記上に設定されている担保でも認めてくれるようです(※私は未経験)。
探せば何かしらの方法で証明することがかないそうですが、契約書と領収書が間違いありません。


取得費が重要なわけ

では、なぜ取得費が重要なのでしょうか。
それは、その不動産売却による利益を証明するためです。

どういうことかというと。

最初の例では200万円が利益とみなされました。
しかし、それは取得費として1000万円かかっていることが、当時の売買契約書や領収書で証明できたからです。

もしそれらが証明できなかった場合は、1140万円が利益とみなされていました。
実はこれが結構おおごとなんです。

5年超の長期所有物件だったとしても、利益200万円なら譲渡税40万円で済みますが、利益1140万円だった場合は228万円です!

本来の利益が得られるどころか、マイナスです!
ほらっ、かなりのおおごとでしょ。

だから、取得費が分かる書類を残しておいて利益を証明することがとても重要なんです!

もちろん、売却時にかかった諸費用(仲介手数料、測量費、解体費など)も経費として計上できます。

証明書がない場合は売買代金の5%が取得費

ところで、先ほど取得費を証明できなかった場合の利益を1140万円とご説明いたしました。

しかしながら、1200万円で売却をしているので利益は1200万円のはずですよね。なぜ1140万円なのでしょうか。

実は取得費を証明できる書類が無くても、取得費分は考慮して計算されます。

ただし!
【売買代金の5%を取得費とする!】と決められています。

さきほどの例だと 1200万円の5% ⇒ 60万円 がその不動産を購入した時の取得となります。したがって、利益は1140万円となったのです。

取得費が不明の場合は売却代金の5%!
これがルールです。

そして、先ほどの計算でもご理解いただけたかと思いますが、取得費5%で計算をすると結構な金額の譲渡税がかかってしまいます。

取得費5%適用の方がお得なケースも

いくら契約書があっても、領収書があっても取得費5%を利用せざるを得ない場合もあります。

それは古くから所有していた不動産の場合です。
円という単位は変わらずとも、時代が違えば1円の価値は異なります。

GDPを基に計算をすると、昭和元年(1926年)の1万円は2017年時点でのおよそ1500万円にあたるようです。

このような場合でも、現在の価値に換算するようなことはしません。

つまり、昭和元年に1万円で購入した土地が2020年に1500万円で売れた場合でも1499万円に対して譲渡税が課されます。
であれば、所得費5%(75万円)を適用した方が圧倒的にお得ですよね。

農家さんの家や古くからある商業地などでは、このような例も多数あります。

さいごに

譲渡税に大きく関わる「取得費」についてお話をいたしました。

基本的には購入時の契約書・重要事項説明書・領収書が鍵を握ります。

もしもの場合は、取得費5%が認められますが、節税に有効な手段ではありません。

ここから物件によって、居住用財産の3000万円控除や、買い替え特例などの控除が適用されます。

基本は 売却金額 - (取得費 + 売却時諸費用) = 譲渡税の課税対象額 です。

不動産売却を始める時には、必ず購入時の契約書等があるのかを確認すること!
たったそれだけですが、何百万円単位の節税につながります。
arrow_upward