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2020年05月02日
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自宅を売るとき知っておきたい基礎知識「居住用財産の3000万円特別控除」

2000万円で購入した不動産を、2500万円で売却した場合、利益の500万円に対して譲渡税が課されます。

この譲渡税は事業として利益目的で行ったかどうかは一切関係ありません。
つまり、自分が住むために2000万円で購入した家を、諸事情により売却することにした時の価格が2500万円だった場合でも、譲渡税の対象になります。


とは言え、自分が住むために購入した家がたまたま値上がりしたのに、税金の対象になるのも釈然としませんよね。

そんな時に活用できるのが「居住用財産の3000万円特別控除」です。

居住用(所有者が住んでいる自宅の土地・建物)の不動産であれば、3000万円の利益までは課税を免除しますよ。
という特別控除です!

自宅を売却する場合には、必ず知らなければいけない知識です。

一緒に居住用財産の3000万円特別控除について、勉強しましょう!

譲渡税の基礎知識

「居住用財産の3000万円控除」を勉強する前に、譲渡税について少し知っておきましょう。

譲渡税は利益に対して課税され、税率は当該不動産を所有していた期間で決まります。

◎所有期間5年以下 ⇒ 39% (所得税30% 住民税9%)

◎所有期間5年超 ⇒ 20% (所得税15% 住民税5%)

※2037年までは所得税に2.1%の復興特別所得税が課されます。
※10年超の所有であれば「10年超所有軽減税率の特例」という特例もあります。

結構な税率ですよね。5年以下の場合は利益の39%が税金として支払わなければいけませんので冒頭の例でいくと、500万円利益のうち195万円が譲渡税として納税することとなります。

また5年以下・5年超の判断は、純粋な5年間ではなく、12月31日を5回迎えたかどうかで、決まります。基準日が1月1日なのです。

したがって、令和2年5月2日から所有している不動産は、令和7年12月31日までは短期譲渡所得、令和8年1月1日からは長期譲渡所得の適用になります。

「居住用財産の3000万円控除」の適用条件

「居住用財産の3000万円控除」を受けるにはいくつかの適用条件がございます。

売却する土地や建物の条件

◆居住用として利用していた不動産の売却であること。

◆その自宅に住まなくなってから、3年後の12月31日までに売却した家であること。

◆建物を取り壊した場合は、取り壊し日から1年以内に売却の契約が締結されていること。また建物取り壊し後に、その土地を貸付け等を行っていないこと。

これらが、適用をうける土地や建物の条件です。

ポイントは

◎自分が住んできた家であること

◎住まなくなって3年後の12月31日までに売却、解体後は1年

◎建物ありならば貸付け等OKだが、更地の場合はNG

という3点です。

売却相手に対する条件

「居住用財産の3000万円特別控除」は、親族等が買主の場合には適用できません。

具体的には、親子、夫婦、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人などが挙げられます。

理由は、親族間売買を認めてしまうと、相続税などの税金逃れとして利用できてしまうからだと思います。
親族間であれば売買価格の調整も多少できてしまいますしね。

他の控除や優遇との併用は注意

◆売却した年に住宅ローン控除や認定長期優良住宅の特別控除を受けていない

住宅ローン、認定長期優良住宅の特別控除と「居住用財産の3000万円特別控除」を併用して同年に受ける事はできません。

これは特に住み替えを行う方は注意してください。


◆売却した土地や建物が収用等の特別控除などの他の特例適用を受けていない

土地収用特別控除、買い替え特例、交換特例など、不動産にはいくつか特別控除が存在します。それらの適用をすでに受けている不動産の場合には、「居住用財産の3000万円特別控除」の適用ができません。


◆売却した年、前年、前々年において、居住用財産の課税の特例の適用を受けていない

特別控除適用後の3年間は居住用の財産課税の特例を受ける事ができません。

居住用の判断は慎重に!

何十年も住んでいた自宅を住んだまま売却しよう!という場合は心配いりませんが、「居住用」という部分の判断は慎重に行う必要があります。

「居住用財産の3000万円特別控除」を受けるために、生活実体はないけど住民票だけを移した場合はもちろん、住民票はそのままだけど老人ホームに入ってしまった場合などは、適用ができないケースがでてきます。

上述した適用条件と共に、居住用という部分の解釈を注意しなければいけません。

居住用として認められないケースを下記に示します。

◆「居住用財産の3000万円特別控除」を受けることを目的として入居したと認められる場合

◆仮住まいとして使った住宅や一時的な目的で入居したと認められる住宅

◆別荘など、主に趣味や娯楽、保養のために所有している住宅

これらに関しては、「住居用」と認められない場合がありますので、それぞれのケースで確認が必要です。

共有の場合はそれぞれに使えます

住宅を夫婦共有の名義で所有していることは、頻繁にあります。

そういった場合は、夫・妻それぞれで3000万円特別控除を利用できます。

たとえば、夫婦共有名義(それぞれ1/2)で8年間住んでいた自宅を売却したところ4000万円の利益が出たとします。

この場合は、それぞれの持ち分は2000万円なので、「居住用財産の3000万円特別控除」の適用で、譲渡税は0円になります。

4000万円の利益なんて!笑
と思われるかもしれませんが、実際に静岡市でもあります。

不動産購入時の金額を証明する書類がない場合は、売却金額の5%が取得費として計算されますので、売れた金額のほとんどが譲渡利益とみなされてしまうのです。

※取得費については【何百万も損をする!?知らなきゃ恐い不動産売却における「取得費」の話】から詳細をご確認ください。

必ず確定申告を

「居住用財産の3000万円特別控除」の適用を受けるには、必ず確定申告を行わなければなりません。

売却を行った翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告を行ってください。

下記が、確定申告時に必要な書類になります。

ア.確定申告書B様式
イ.分離課税用の申告書
ウ.譲渡所得の内訳書(土地・建物用)

ア~ウは税務署で入手可能で、書き方を教えてくれます。

エ.所得費の証明書類(購入時の契約書や領収書など)
オ.譲渡費用の証明書類(売却時の契約書や領収書など)
カ.不動産の登記簿

エ~カは自身で用意していく必要があります。
エ・オに関しては、保管してある契約書類を引っ張り出せばOKです。
カは法務局にいって取得してくる必要があります。

さいごに

自宅を売却する場合には、この「居住用財産の3000万円特別控除」の知識は欠かすことができません。

この特別控除により、静岡市内であれば自宅の売却で譲渡税がかかる事はそうそうありません。

だからといって、じゃあ良いね!ではありません。

書いてある通り「特別控除」であって、本来は課税対象となっているのです。

しっかりと理解した上で、譲渡税がかかる、かからないの判断を行いましょう。

この記事を書いた人
内藤 文弥 ナイトウ フミヤ
内藤 文弥
不動産売買店 ライフアーキ代表 / 有度二小 - 清水七中 - 静岡東高 - 山口大学工学部卒 / 見た目は大柄ですが声が高めで恐くない / 髭が濃い / 2019年はゴルフに注力。スコア95を目指します。現在ベストスコア97。ついに100きり / お酒も好きで飲みに行くことも多い / 地元消防団に加入しており、日々活動しております。消防団員も随時募集中です!!
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