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2020年05月17日
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年収300万円で3100万円を借入した「親子リレー」という借入れ方法

住宅ローンの借入れの方法のひとつに「親子リレー」という借入れの仕方があります。

・・・・・親子リレー??
運動会の競技の名前みたいですね。
もちろん住宅ローンでの話ですので、実際にリレーを走るわけではないですよ。

住宅ローンを 親 ⇒ 子 へリレーする様子からそう呼ばれています。

この親子リレーは ”世帯年収は十分あるけど、個人単位では多くないので住宅ローンの借入れが希望額に届かない”ときなどにおすすめしたい方法です。

どんな方法で、どんなメリットがあるのでしょうか。

実際に、親子リレーで住宅ローンの借入れをしたお客様を例にご紹介したいと思います。

もっとも印象深い親子リレーのお客様

過去に6~7回、親子リレーを利用した住宅ローン借入をお手伝いさせていただきました。

そのなかでもっとも印象的で、まさにこの家族のために親子リレーは存在したのだな!!というお客様をご紹介しながら、親子リレーの理解を深めていってください。


家族構成はAさん、旦那さん、子2人、Aさんの父、Aさんの母、の6人家族です。

旦那さんは海外の方で、主債務者として住宅ローンを借りるのはNGでした。

Aさんの年収は300万円ほどですが、結果的に3100万円の借入を行うことができました!

そのカラクリはAさんのお父さんです。
お父さんに主債務者となっていただき、Aさんが連帯債務者として親子リレーをすることで借入額を大幅に伸ばすことに成功しました。

実はAさん家族の世帯年収は1000万円超、大人4人が全員仕事をしており、それぞれが年収300万円ほどあったのです。

「収入」と「返済期間」にメリットあり

なぜ、年収300万円で3100万円も借入ができたのでしょう。

実は、親子リレーをすると、親と子の収入を合算した金額がベースの収入として計算されます。

つまり、Aさんの収入300万円 + Aさんの父の収入300万円 ⇒ 合計600万円が年収として審査の計算に適用されるのです。

ここで気になることがありますよね。

そうです!「返済期間」と「父の年齢」です。

このときAさん自身は30歳、Aさん父の年齢は60歳手前でした。


となると、主債務者であるAさん父はあと20年しかローンが組めません。
そうなれば月々返済への負担は大きく、3100万円借りられたところで返せないのではないかと思ってしまいます。

・・・思い出してください。
これ「親子リレー」ですよね。

実は返済年齢も親から子供へバトンを繋げるんです!!!
つまり、子供が借入れできる最長期間で住宅ローン返済期間を設定することができます。

Aさんの場合は、3100万円を35年ローンで借入れをしました。

親子リレーでつなぐバトンは、「収入」と「返済期間」です。
ともに審査の基本となる部分ですので、この2つをバトンとして繋げるという事が持つ意味は、住宅ローンを考える上で大きな意味を持ちます。

結果的に年収300万円のAさんでも、3100万円という金額の借入れを行うことに成功しました!

親子リレーだけの特殊な注意点

親子リレーという方法は、どこの銀行でも扱っているわけではありません。

私が過去に親子リレーを利用した7件もそうでしたが、フラット35がその代表格です。
フラット35であれば、親子リレーが使えます。

ではなぜ、親子リレーを扱っていない銀行も多いのでしょう。


それは、普通の住宅ローン借入にはないリスクが存在するからです。


たとえば
◆親が定年となり世帯収入が減ってしまった・・・・
◆親が死亡してしまって収入が減ってしまった・・・・

親が高齢な分だけ、このようなリスクが伴います。

そうなってしまった場合に返済は変わらずしていけるのでしょうか。

親の収入と合算して借入が出来た金額です。にもかかわらず、一方からの収入がまったくなくなってしまったとなれば、返済が苦しくなってしまう可能性もあるのです。

Aさんの場合は、旦那さん、Aさんの母も働いており、お夫婦だけでの収入でも十分に購入できる状況でしたので、その心配は少なくて済みました。


収入合算をしたり、返済期間をリレーできるが故に、こういった返済部分での心配事があるのです。

団体信用生命保険はどちらか一方が加入

住宅ローンを借入れする時は【団体信用生命保険への加入】が必須でしたよね。

※参考記事 〈 住宅ローンの借入時に加入する「団体信用生命保険」とは

親子リレーの場合はどうなるのでしょう。

団体信用生命保険には2人ともが同時加入するということができません。

少し不謹慎かもしれませんが、イメージ的には年齢の高い親に加入してもらった方が恩恵は大きくなりそうですよね!

でも実は、そこまで上手くはいきません。団体信用生命保険が適用される年齢にも上限が設定されています。


そのため、下記のような2パターンから選択することとなります。(フラット35の場合)

①親が79歳まで加入、以降は団体信用生命保険の適用者が子にうつる

②子が団体信用生命保険に加入

年齢だけを考えれば、①の方が団体信用生命保険を適用する可能性も高いため、①を選択する方が多いです。

いずれにせよ、加入はできますが一人だけで、年齢の上限も設定されています。

持ち分も考える必要あり

ここは少し事務的な内容もあるので、それぞれの不動産会社へご相談いただきたいのですが、連帯債務ということで主債務者の親には必ず持ち分がつきます。

返済額を出している金額に応じて設定しろ!となってはいますが、あまり気にせず大丈夫です。

ただし、主債務者の親には必ず持ち分が必要です。1/2でも1/5でも1/10でも1/100でも構いません。

もうひとつ。持ち分は住宅ローン控除を考慮して設定すると良いと思います。

それぞれに持ち分があれば、それぞれが住宅ローン控除を受けられます。
ただし、ご存知の通り、あくまで支払っている所得税と住民税をベースに計算、控除してもらえます。

したがって、公的年金には所得税がなく、親が持ち分を所有していても住宅ローン控除を上手に活かせない場合もあります。

そんなときは子の持ち分を多くしてあげること。
そうすることで、子が控除される所得税は増加し、効果が大きくなります。

さいごに

住宅ローンにおける「親子リレー」は借入れ面でメリットがとても大きいです。

他の方法では希望額を全然借りられない方が、親子リレーによって希望額を借りられることも多々あります。

一方で、親ありきの資金計画になりますので、もしものケースは考慮しておかないといけません。

例でお話した方のように

・世帯として年収がある。

・親の定年までには収入増の見込みがある。

・数年で子供の手が離れて子供へお金がかからなくなる。

などの対策が欠かせません。

こういった対策があれば、親子リレーはかなりおすすめできます!

もしも、上記のような、希望借入額を借りるのに悩んでいる。他の借入れ方法では希望額が借りられなかった。などの場合は、一度「親子リレー」という方法を選択肢に加えてみるのも良いかもしれません。
この記事を書いた人
内藤 文弥 ナイトウ フミヤ
内藤 文弥
不動産売買店 ライフアーキ代表 / 有度二小 - 清水七中 - 静岡東高 - 山口大学工学部卒 / 見た目は大柄ですが声が高めで恐くない / 髭が濃い / 2019年はゴルフに注力。スコア95を目指します。現在ベストスコア97。ついに100きり / お酒も好きで飲みに行くことも多い / 地元消防団に加入しており、日々活動しております。消防団員も随時募集中です!!
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