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2020年06月02日
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何千万円の不動産を買うのに「IT重説」って不安じゃありません?

不動産事業者が介在する不動産の取引時には、「重要事項説明書」の説明が義務付けられています。

これは賃貸でも、売買でも、同様です。

不動産は生活の基盤となる住居に関する取引で取り扱い金額も高額です。

そのため、「知らなかった。」では済まされない事も多く、契約を結ぶ前にしっかりと取引対象の不動産について知っておかなければいけません。

「重要事項説明書」では、定められている重要な事項について、専門資格所有者の宅地建物取引士が説明を行います。

重要事項説明では、宅地建物取引士が/宅地建物取引士証を提示しながら説明し/記名押印をすることが宅地建物取引業法で定められています。


これまでは対面での重要事項説明しか認められていませんでした。

しかしながら、実はこの重要事項説明も非対面(リモート化)の動きが、数年前から着々と進んでおります。

この非対面での重要事項説明は【IT重説】と呼ばれています。

IT重説の目的

IT重説の最大の目的は「手間とコストの軽減」です。


わざわざ不動産会社に出向いて説明を受けていたものを、自分の指定した場所で受けることが出来ます。

移動の手間もなければ、移動のコストもかかりません。

日程調整の手間もなければ、時間的なコストもかかりません。

また、慣れない雰囲気の不動産会社で説明を受けるよりも、リラックスできる自宅等の方が、より内容理解が深めることも期待されます。

このような「手間とコストの削減」がIT重説に課された役割です。

賃貸では当たり前になってくる

ご存知ない方も多いかもしれませんが、賃貸においては2017年から非対面(IT重説)での説明も可能となりました。

いま話題のリモートです。

賃貸においては、転勤や大学入学など遠方からの移動を伴うことも多いため、日程調整や移動の手間がなくなることは、多大なメリットを生みだします。

都市部を中心に導入が進んでおり、近い将来には不動産会社にとって当然のサービスのひとつになってくる事は間違いありません。

というよりも、すでにそうなっています。

急な転勤が決まってしまった場合など、インターネット上の情報や写真で物件を検討して申込み、IT重説を受けて、引越し日に不動産会社に立ち寄り、契約書に記名押印と鍵の受渡し。
このようなことが現実に起こっています。

これまで最低2回は足を運ばなければいけなかった新居探しが、引越しの1回だけでOK。さらに重要事項説明は済ませているので、当日は時間もかからない。

入居者さんからすると、手間もコストも多大な恩恵を受けることが出来ますよね。

売買では賃貸と訳が違う

一方で、売買においては2019年10月から一般の不動産売買でIT重説の導入実験が始まっております。

2017年にすでに解禁された賃貸に比べると、かなり遅れていますよね。

これには賃貸と売買の取引の違いが関係しています。

◆説明内容の違い
 賃貸の場合はA4の用紙1枚で重要事項説明が行われることもありますが、売買の場合はA4用紙8ページ分(宅建協会推奨書式)が基本のひな型です。

◆説明時間の違い
 説明内容の違いから、説明時間にも差が出ます。 賃貸の場合は30分前後あれば説明が可能ですが、売買の場合は1時間以上かかります。
 長時間になる程、スマホやパソコンに向かう疲れは溜まりますし、通信環境の問題なども起こり得ます。

◆取扱金額の違い
 一般住居向けの賃貸であれば数万円~数十万円という価格帯の取引ですが、売買となれば一般の住宅向きでも数百万円~数千万円の取引となります。
 金額が大きい分、心情的に非対面は避けたいと思う方が多いのではないでしょうか。

◆経験の違い
 賃貸であれば、何度もお引越しをしている方であったり、両親や兄弟など経験者は多数いますが、売買となれば経験者の人数も、取引数も非常に少なくなります。
 そういった部分は不安としてあらわれ、非対面を避けるという結果にも繋がります。

◆母数の違い
 賃貸では、転勤・転職・大学など遠方地の取引が頻繁に行われます。一方で、売買では周辺地域がメインになってきます。静岡市内の住宅向き売土地を、東京の方が購入していくことは少ないです。静岡市内の不動産であれば、静岡市内の方が購入されていくケースが圧倒的に多いのです。したがって、わざわざ非対面を選択するメリットは小さく、そもそものIT重説が有効に使える取引の母数自体が少ないのです。

このような賃貸と売買の違いから、売買では非対面での重要事項説明を受け入れてくださる方は少ないだろうと予想します。

売買に不慣れな方は対面にしましょう!

不動産売買で非対面のIT重説が活躍する場面は、買主様が売買を何度も経験しているケースだと思います。

たとえば、投資用物件や法人が買主の場合です。

すでに取引数をこなしていれば、取引に対する不安感が少なく、非対面であることの不安感よりも、手間やコストの削減というメリットの方が大きくなる可能性がありますよね。

このような場合には、IT重説が有効ではないかと思います。
法人間取引でIT重説を利用した実績は著しく少ないですが。笑


個人的に、一般の方々の住居購入等の場合は、対面にした方が良いと思います!

というよりも、非対面のメリットは少ないし、デメリットが大きいです。

同じ静岡市内であれば、出向く手間もコストもさほどかかりません。

一方で、非対面のデメリットである不安感は拭えません。

せっかく楽しいマイホーム購入計画なのに、不安感ばかりではつまらないですよね。

不安感を取り除き、安心してマイホームと向かい合えるようにするには対面の重要事項説明を受けられるのが良いと思います。

さいごに

今回の新型コロナウイルスの影響で、IT重説の普及はさらに広がっていくと考えられます。

とりわけ賃貸においては、IT重説が当たり前の世の中になってくるはずです。

一方で売買は、買主様の高揚感や不安感などの心情を考えると、あまりIT重説が良いようには思えません。

みなさんはいかがでしょうか?

自分が購入する住まいについての詳しい説明は、非対面でのリモート説明。

なんだかちょっと複雑ですよね。笑

取引金額や経験の差から、不安感などの心情が大きく関わる不動産売買では、あまり普及しないのではないでしょうか。

この記事を書いた人
内藤 文弥 ナイトウ フミヤ
内藤 文弥
不動産売買店 ライフアーキ代表 / 有度二小 - 清水七中 - 静岡東高 - 山口大学工学部卒 / 見た目は大柄ですが声が高めで恐くない / 髭が濃い / 2019年はゴルフに注力。スコア95を目指します。現在ベストスコア97。ついに100きり / お酒も好きで飲みに行くことも多い / 地元消防団に加入しており、日々活動しております。消防団員も随時募集中です!!
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