「新築建売の値引き交渉」その裏側を教えちゃいます!

新築建売

不動産は人生で最も高額な買い物のため、数%の値引きでも何十万円~何百万円もお得になります。

同じものを購入するなら、誰だって少しでも安く買いたいですよね。

そこで今回は新築建売の値引き交渉の裏側をお伝えします。

たくさんの新築一戸建を仲介してきましたが、その半分以上は値引き交渉がありました。

値引きを受け入れてもらえたケースもあれば、値引きができなかったケースもあります。

新築建売値引き交渉の裏側と題して、お話いたします。

値引き交渉をするのは仲介会社

そもそも大前提ですが、不動産仲介会社は売主ではありませんので、値引きの裁量はありません。

 

イメージとしては下の図です。

価格交渉の仕組み

売主に値下げ交渉を行うのは不動産仲介会社です。

 

買主様が直接売主に交渉することは出来ません。

 

パワービルダーの新築建売の場合は、売主の会社は直接販売を行わないことがほとんどで、不動産仲介会社が販売の窓口となり、交渉の窓口となるのです。

 

 

なかには売主が直接自分の会社で販売をする新築建売もあります。

 

静岡市であれば、「ホームポジション」や「明和住宅」なんかが該当します。

 

この場合は、買主様が直接売主と交渉しなくてはなりません。ただし、仲介手数料はかかりません。

建売の値引き交渉がしやすい条件

売主の会社も土地を仕入れて利益を出さなければ営業していけませんので、むやみやたらに値引きはしてくれません。

 

実際に値引きを承認してもらった翌日に他のお客様から値引きなしで購入申込があったため、「値引き無しの値段で買う or 買わない」を突き付けられたこともあります。

 

どの物件を買主様が買うか選べるように、売主様も誰に売るかを選べるんだよな~。と認識させられた経験です。

 

そんななかでも交渉がしやすい条件というのが存在しますので、ご紹介いたします。

現金購入

ごく稀に現金購入の買主様にお会いするのですが、現金購入はめちゃくちゃ強いです。

 

ローンでつまづくことがない。売主都合に合わせられる。理由はこの2つです。

 

住宅ローンを借りる場合は、契約前後に審査が必須で、ここをクリアしなければいけません。

もしローンで非承認となった場合は、売却は成立しないので、常に多少のリスクは売主様につきまといますが、現金購入の場合はその心配はありません。

 

また、日程を売主都合に合わせることができます。

住宅ローン利用者であれば、契約~お引渡しまで最短で3週間ほどかかりますが、現金購入のお客様の場合は契約終了後に即決済が可能です。

売主も営業会社なので「今月内の決済であれば○○万円値引き可能です!」なんてことも頻繁にあります。現金購入のお客様はこれに対応が可能なんですね~

決算期

売主も営業所単位、営業マン個人単位で目標数字が設定されています。

 

売上・棟数・利益など様々な指標があるようですが、その達成度合いに関係なく決算期は契約をとりにきます。

 

パワービルダーの場合は、3月決算で、9月に半期決算があります。

 

この時期は「3月内に決済可能なら○○万円の値引きもいけそうです!」なんて言葉が普通に飛び交います。

 

ポイントは契約ではなく決済が3月/9月に完了すること!

住宅ローンを借りる場合は3月下旬の契約では決済が間に合いませんので、交渉はむしろ難しくなってしまいます。2月末~3月上旬・中旬の契約の必要があります。

複数区画の最終1棟

建売分譲

複数区画のラスト1棟は本当に狙い目のケースが多々あります。

 

まずそもそも値段が下がっている可能性があります。加えて、売主もなんとか「売ってしまいたい」という気持ちが働くからです。

 

売主は1棟1棟の利益だけでなく、1現場ごとの利益も把握しています。

ラスト1棟が売れれば当該現場の利益も確定します。

 

すでに他の棟で利益がとれていれば、大幅な交渉も可能なケースも有り得るんですね~

 

◆販売に苦労した現場であれば早く売ってしまいたい

◆人気のある現場であれば他の棟で利益を確保できているので多少の値引きなら受け入れて早く他の現場に力を入れたい

 

どんな現場であろうと、最終1棟は値下げ交渉がしやすい条件になってきます。

営業マンが裁量をもっている

基本的に値下げの○×は営業所やエリア統括、本社が判断します。

 

しかしながら、現場を管理する営業マンが、値下げ可能枠の裁量を持っていることがたまにあります。

 

例えば、200万円の価格改定が決定した物件でも表向きには100万円の価格改定しかせずに、残りの100万円は現場担当の営業マンの交渉に利用するパターンです。

 

本来、社内稟議を必要とする値下げ交渉が現場担当営業さんへの交渉に変わるのです。

しかも、すでに裁量として認められているんですから、交渉はしやすそうですよね!

 

価格改定で値下げをしたばかりの物件だからと言って、必ずしも値下げ交渉は難しいという訳ではないのですね~

 

値下げ交渉が難しいケース

値下げに応じてくれる条件がいくつかある一方で、値下げを一切容認してもらえなかったこともあります。

 

値下げ交渉が難しいケースをお伝えします。

案内や問合せが多い

物件数の少ないエリア

人気の小学校区

値下げ後の反響が多い

 

などの理由から、物件の案内や問合せが多い物件は値引きが難しいです。

 

そのままちょっと待てば売れそうなので、値引きを渋るのは当然ですよね。

 

ここ最近でも、静岡市駿河区の6棟現場・3棟現場、静岡市清水区の5棟現場などで完成前に完売という状況になっています。

 

もちろん値下げ交渉など受け入れてもらえないです・・・・

地元工務店や地元不動産会社の建売分譲

パワービルダーの代表格である飯田グループは年間で4万棟以上の戸建て住宅を供給しています。

 

棟数をたくさんこなして、現場をいくつも回して、利益を確保しているので、なかには薄利でも売りさばいてしまおうという判断になる物件もあります。

 

一方で地元の工務店や不動産会社の建売分譲は多くても数十棟で、1棟1棟の建物からしっかりと確実に利益を確保するのが基本方針です。

 

そうなると、値下げの交渉はなかなか困難なものになってくるんですね~

完成前、完成直後は?

完成前は交渉できそう。完成直後は交渉に渋い。というのが僕の考え方です。

 

完成前に売れるのは売主からすると、理想的です。完成してすぐにお引き渡しができるという最短で商品として売れていくわけですから、嬉しいですよね!

 

そのため、ある程度の値下げ交渉の余地があります。

端数の何十万円の部分なら値下げOKですよ~ということは多く、経験としては完成前の契約で100万円以上の値下げが出来たことが3回あります。

 

一方で、完成直後は広告に掲載して内覧が可能になると、検討を始めるお客様が増えだします。

 

案内や問合せが増えると、交渉に渋くなってきますので、完成直後はあまり値下げ交渉に積極的でないイメージがあります。

 

価格改定以外では最も売れやすいタイミングですからね。

さいごに

いかがだったでしょう。

 

結構せきららにお話したつもりですが、実際にはタイミングや物件ごとの状況で変わってきますので、あくまで僕の経験則って感じで捉えてください。

 

冒頭でもお伝えしたように、このような交渉を行うのは窓口となる不動産仲介会社です。

 

窓口の不動産仲介会社は、現地販売会を行っている会社でもネット掲載をしている不動産仲介会社でもありません。

 

どこの不動産仲介会社でもOKで、あなたが選んだ不動産仲介会社が窓口になります。

 

どうせだったら、交渉についてよく知っている会社が良いですよね!

その人に交渉のすべてをお任せするしかないのですから。

 

 

とは言っても、時期的な問題や物件ごとの都合もありますので、お客様自身が知っておく事はとても大切です。

 

気に入った物件が少しでも安く上手に買えるように、ぜひ本記事を活用してみてください。

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