家を探す前にしっておきたい耐震・免震・制震の違い

地震に揺れる家

「地震に強い家」というのは住まい探しの大前提になっており、どのお客様も必ずチェックを欠かしません。

住宅会社や新築建売でも、耐震等級やら、免震システムやら、制震ダンパーやらをアピールしていますよね!

ところで、耐震 / 免震 / 制震の違いってご存知でしょうか?

一口に「地震に強い」と言っても、それぞれ向き合い方が違うんですよ!

今日は住まい探しに欠かせない条件、耐震 / 免震 / 制震についてお話します。

耐震とは

住まい探しを始めると、もっともよく聞く言葉かもしれません。

 

耐震とは、建物自体の強度を高めて地震の揺れに耐えることです。

 

書いてあるまんまですね!笑

 

 

以降にお話しする免震・制震と異なるのは、耐震については建築基準法で強度を定められています。

 

そのため現在の新築住宅はすべて「震度6~7の地震で倒壊・崩壊しない」建物です。

 

よく目にする耐震等級というのは、この「震度6~7の地震で倒壊・崩壊しない」強度を1として、耐震等級2は1の1.25倍、耐震等級3は1の1.5倍の強度を有する指標となっています。

 

 

建物の強度を高めると言われても、あまりピンとこないかもしれません。

 

具体的には、

 

柱や梁を太くして強度を増す。

耐力壁を増やす

柱と柱の結合部を強固にする

筋交いを入れる

 

などの方法によって、強度を高くします。

免震とは

免震とは、揺れを免れることです。

 

・・・・だいぶイメージが分からないですよね!笑

しっかり説明いたします。

 

 

様々な方法のある耐震と異なり、免震は免震装置によってのみ免震構造を実現できます。

 

免震装置は建物の下、基礎部分に設置されます。

 

建物と地面との間に免震装置が設置され、建物と地面は直接連動しなくなります。

 

免震装置は地面から伝わってくる強い揺れを大きな周期のゆっくりとした揺れに変えることが出来ます。

 

地震が持つ本来の揺れの激しさを、ゆっくりとした周期の揺れに変えることで地震の激しい揺れを免れることができるんですね~

 

建物への激しい揺れを低減できることになるので、建物の損傷等などを減らすことが出来ます。

 

揺れから免れる。揺れを建物へ伝えない!という事ですね。

制震とは

揺れを制する。と書いて制震ですよね~

制する。なんて最強な気がします!笑

 

実際には揺れを制する。というより、揺れを吸収する。という感じです。

 

粘弾性のゴムや油圧などの力を利用して、地震の揺れを吸収します。

 

建物内の柱や梁などの構造部に制震ダンパーや錘(おもり)を設置して、建物の揺れを吸収し、損傷を防ぎます。

 

揺れを軽減させて建物の損傷を防ぐという点では、免震と同じです。

どれがおすすめ?

どの構造がおすすめですか~?

 

と聞かれることもあるのですが、答えようがありません・・・

 

そりゃあ全てを兼ね備えているのがおすすめですが、費用の問題もあります。

 

 

建物の高層階ほど揺れの影響を受けやすいため、高層ビルなどでは揺れを軽減する免震や制震は欠かせません。

 

しかしながら、一般の2階建住宅であれば、大地震でも倒壊しない強度(耐震)があれば十分だと個人的には思います。

もちろん、耐震だけでなく免震・制震を取り入れることで地震に対しての安心感は増しますが、費用もその分だけ膨らみますのでね~

 

とりわけ免震は最近出てきた最新の技術であり、高額なうえ正確な効果や経年劣化など不明な点もあるようです。

 

さいごに

日本に住んでいる限り、地震への懸念は常に付きまといます。

 

先週木曜の朝に地震警報が鳴った時も、超絶ビックリしました。けたたましい音であれなら誰でも手を止めて確認しますよね。誤報のようで、良かったです。

 

 

地震に対してしっかりと備えることは、住まい選びの上で欠かせません。

 

耐震・免震・制震について知っておく事で、本当に必要な構造はどれなのか自分たちで判断することができます。

 

予算が潤沢にある方は別ですが、震度7の地震がくると言われているなかで、それ以上の規模の地震に余裕で耐えうる構造に予算を割くのは不要な気がします。

 

「賃貸住宅では地震に不安でしょうがない。」

これが住まい探しの理由であれば、正しいのかもしれませんが、家族との幸せな時間や暮らしを満喫する場とするためには、必要最低限の備えで良いのかと思います。

 

それぞれのご家庭によって優先事項や考えは異なります。

しっかりと安心できるように構造をしって、住まい探しに活かしてください!

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