土地査定はココをみる|査定価格を左右する6つのポイント

土地査定はココをみる

不動産会社が土地の査定を行うときに、必ずチェックするポイントが6つあります。

これらのチェックポイントは、土地の価格や取引自体の安全性に直接関係するため、土地の売却査定では欠かすことの出来ないチェックポイントです。

いったい不動産会社はどんなところを見ているのでしょうか。

チェックポイントを知ることで、売却する土地の強みや特徴を把握し、販売に活かすことができます。

では6つのポイントを解説していきます。

土地査定で不動産会社が重要視する6つのポイント

◆権利関係  ◆接道状況  ◆法令関係  ◆土地面積  ◆土地形状  ◆周辺環境


これらが土地査定で欠かせない6つのチェックポイントです。

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、6つの中で重要なのは、権利関係・法令関係・道路付けです。


土地査定でこの3つのポイント確認を怠ると、土地取引自体に問題が生じてしまいます。

ちなみに、積水ハウスが63億円をだまし取られた地面師事件は権利関係の確認不足が原因です。


不動産会社の売却査定の説明で査定価格に辿り着くまでの助走が長いのは、このためです。

土地売却の査定ですので売却価格が最も気になると思いますが、不動産会社からすると安全かつ安心して取引をがきる土地なのか、が重要なのです。

ひとつひとつチェックポイントを解説していきます。

権利関係

土地査定においては、相談者は誰で・誰が所有者の・どこの土地を売却しようとされているのか、権利関係をはっきりとさせておくことが重要です。


権利関係は、見た目では何も分かりません。

1つの土地に見えても権利上は2つの地番が与えられており所有者が2人いることもありますし、差押えが入っている土地もありますし、第三者の借地権がついている土地もあります。


これらを登記事項証明書や公図という書類によって確認を行います。


不動産は所有者本人でないと売却を行うことは出来ません。

ご相談をいただいている方はご本人様なのか、ご親族様なのか、相続人様なのか、代理人の方なのか。

ご相談者様と所有者様に関する確認も必ず行います。

接道状況

土地査定において、道路と敷地の関係は取引自体の安全性にも価格にも大きな影響を与えます。


消防の観点から、土地は幅員4m以上の道路に2m以上接していないと建物の建築が認められません。

道路幅員は何mなのか、接道は何mなのか、建物を建築することが出来る土地であるのかをしっかりと確認します。


さらに道路は価格にも大きな影響を与えます。

角地で2方向からの陽当たりが確保できれば土地評価も上がりますし、道路幅員が6mのゆったりした道路であれば駐車時にも余裕が出来て、人気が出るかもしれません。

一方で、並列駐車しかできない旗竿地であったり、接している道路の幅員が狭いような土地では価格を低くしないと売却に至らないかもしれません。


どんな道路と、どのように接しているのか。

接道状況は土地の査定では真っ先にチェックが必要となる条件です。

法令関係

土地査定では法令関係の確認を怠ってはいけません。


宅地の取引は、建物を建築することを前提に売買が行われます。

そのため住宅向けであれば住宅を、アパート向けであればアパートを、工場用地であれば工場や作業場を建築できる土地であることを確認しておかなければなりません。


エリアや面積など査定する土地条件によって、都市計画法や国土利用法、建築基準法や都道府県条例など様々な建築規制がかかってきます。

査定対象の土地はどういった建物が建築できるのか。

この目線で各種法令を調べます。

土地面積

土地査定では土地面積も査定価格に大きな影響を与えます。


静岡市の住宅地では、20坪の土地と40坪の土地は同じ坪単価では売れません。

40坪の土地と200坪の土地も同じ坪単価では売れません。

いずれも、40坪の土地の方が高い坪単価で売れます。

理由は、需要差があるから。


静岡市で20坪の土地に3階建の建物を建てる方は少ないでしょうし、200坪の土地を探している方も少ないでしょう。

そのエリアごとに、適した土地利用があります。

その土地利用を考えた時に、面積が小さすぎる or 面積が大きすぎるというのは価格を引き下げる要因になります。

土地形状

土地査定では土地形状も査定価格を左右する要因です。


建物はサイコロのような四角形をベースに建築計画を立てていきます。

そのため、曲線や三角の建物は建築されません。(できるけど費用がかさむ。)


四角形がベースとなるので、曲線や三角形の土地は上手に利用することができません。

そのため、通常相場の土地価格より査定価格は低くなります。

他にも細長い間口の狭い土地や、間口が広すぎて奥行が狭い土地、旗竿地などは査定価格を低くする要因です。


あまり形がいびつでない長方形が理想で、静岡市であれば駐車場2台以上が基本ですので、土地面積40坪以上・間口が7m以上の長方形が一般住宅向けにはベストです。

周辺環境

土地査定では周辺環境もしっかりと確認します。


駅やバス停などの公共交通機関や、スーパー薬局などの生活に密接に関係する施設、小中学校、騒音・臭気等を発生させる施設、排水先の河川などを調べます。


公共交通機関の利便性が良い立地は、人気があり高値でも取引されます。

一方で、騒音や臭気などを発生させる施設は敬遠されます。また、生活環境が良すぎて週末に渋滞などが発生するような場所もマイナス要因となります。

静岡市であれば日本平動物園への道は毎週末混雑しますし、競輪場の近くなんかも来場者用駐車場から競輪場へ向かうお客様がいっぱいになります。


近年ではハザードマップの指定状況の確認も忘れてはなりません。

安倍川・巴川・興津川など、河川の多い静岡市では、どんなエリアでも必ずハザードマップは確認します。

まとめ:売買の安全性と価格決定のポイントを知る

土地査定における6つのチェックポイントを解説いたしました。

この6つのポイントは、土地売却を安全かつ安心な取引と査定価格の算出に欠かせません。

不動産会社が見ているポイントを知ると、土地査定での査定価格根拠と販売方法の説明での理解度が大きく異なるはずです。

当店での売却査定でも、これらのチェックポイントを中心に、価格の説明よりも価格決定を左右する物件の状況についての説明に、より時間を割きます。

ずっと所有していた物件や住んでいた物件でも、知らなかったことがたくさん出てくるはずです。

いくら高く売れようが、早く売れようが、売買自体にリスクがあっては元も子もありませんよね。

まずは安全な売買取引の実現。そのうえで、価格について根拠ある説明を受けるようにしましょう!

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