静岡ガスと静岡県プロパンガス平均相場を比較してみた!

プロパンガス

不動産の仕事をしていると、プロパンガスの人気のなさはどの営業マンも痛感することと思います。

賃貸の場合に多いですが、「都市ガス」であることを条件に探される方もいらっしゃいます。
そういった方に理由をお伺いすると、総じて「金額が高い」ことを理由に挙げられます。

でも、本当に高いのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。
むしろ、最近では競合が激しく単価が自由契約なため、都市ガスよりも安くあがる場合もあります。

静岡ガスの単価と静岡県のプロパンガス平均相場を比較して考えてみます。
また、どうしてプロパンガスが高いと思われているのかを解説しますね!

住宅購入を検討している方も、賃貸物件を探されている方も要チェックです。

都市ガスとプロパンガスではプロパンガスの方が熱量が大きい

そもそも都市ガスとプロパンガスとでは、使用しているガスの種類が異なります。

《都市ガス》
液化天然ガス。主成分はメタンガス。
《プロパンガス》
主に液化石油ガス。主成分はプロパン・ブタン。

驚くことに、両方とも無味無臭です。えええーーー!!ですね。笑
実は、ガス漏れに気が付くようにガス会社が匂いをつけています。
たしかに無味無臭のガス漏れは想像したら恐すぎですもんね。

重要なのはこの2つのガスは主成分の違いにより、熱量が異なるということ。
都市ガスは、10,750kcal/㎥なのに対し、プロパンガスは24,000kcal/㎥です。
つまり、同じ分量の場合はプロパンガスの方が約2.2倍も力があります。

都市ガスとプロパンガスの料金比較

次にそれぞれの単価をみていきましょう。
都市ガス(静岡ガス)の家庭用ガスの単価は、下記の表をご覧ください  

静岡ガス 家庭用適用価格

※「静岡ガスHP」より

プロパンガスの家庭用ガスの単価は、プロパンガス料金消費者協会のホームページを参考に考える事にします。
※「一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会

静岡県平均価格  基本料金1,681円 + 従量単価524円/㎥  です。

おやおや、都市ガスと比べて何だか高い気がしますね。。。。笑

でも待ってください!
先ほどお伝えしたように、都市ガスとプロパンガスでは熱量が違います。
つまり、都市ガスを10㎥使った場合でもプロパンガスなら5㎥以下で良いのです。

一般的な家庭の都市ガス利用量約30㎥を例に考えてみます。
《都市ガス(静岡ガス)》
基本料金 1430円 + 従量料金 179.82円 × 30㎥  =  6824円

《プロパンガス》
熱量を考慮して都市ガスの1/2.2倍としてあります。

基本料金 1681円 + 従量料金 524円 × 13.6㎥  =   8807円



・・・・・あーーーやっぱり、都市ガスの方が高いですね。。。。笑

プロパンガスは自由料金契約

でも、ここからがプロパンの面白いところ!!

公共価格で単価が発表されている都市ガスと違い、プロパンガスは自由料金なので契約で単価を安くすることが可能です。

上で紹介した「一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会」を通じてガス会社を探せば、基本料金は1500円~、従量料金330円/㎥にもなり得ます。

再度計算しなおすと、
基本料金 1500円 + 従量料金 330円 × 13.6㎥ = 5988円

なんと、都市ガスよりも安くなります!!

プロパンガスはいくらの単価で契約をするかでガス料金が高いのか安いのか決まります。

つまり、「プロパンガスは都市ガスよりも高い」も「プロパンガスは都市ガスよりも安い」も正解になります。

プロパンガスが高いと思われる一因

ではなぜ、プロパンガスが高いという印象が付いてしまっているのでしょうか。
それには自由料金であることが起因しています。

舞台は賃貸アパート、あなたが大家さんだとして考えてみてください。

新しく賃貸アパートを建設することにしました。
ガスの導入に関して都市ガスかプロパンガスがは大家さんが選ぶことが出来ます。

① 引込費用数十万円を支払って都市ガスを引き込む
② 設置費用無料で都市ガスを設置する

当然②を選択しますよね。

しかしながら、プロパンガスだって配管を通したり設置するのに本当は数十万円の費用がかかります。
なぜ無料で設置が可能なんでしょう。

それはガス会社が工事費用を負担しているからです。
では、そのガス会社は負担したお金をどう回収するのでしょう。

それは月々のガス料金から回収するしかありません。
つまり、基本料金やガス単価の設定を安くしない、場合によっては高くする、のです。
大家さんは自分が使わないので気が付かず、無料になった設置費用にだけ喜びます。

その一方で入居者さんには、プロパンガスは高い!という認識が植えつけられます。

ガスの引込・設置費用の負担者(大家さん)とガス利用者(入居者さん)が異なるうえに、自由契約であったために、このような事例が多発しました。
すると、次第に世間にはプロパンガスは高い、という思い込みが植えつけられてしまったのです。

結局はプロパンガス会社とどんな契約をするか

上記のような理由でアパートではプロパンガスの料金が高い場合が発生します。
とはいえ、ガスを利用しない訳にはいかないですし、アパートを引越しには費用が生じますので、我慢せざるを得ないです。

ですが、個人の住宅となればプロパンガス会社とは個人が自由に契約できます。

そのため、プロパンガス会社との契約を交渉することが出来ます。
結果的に都市ガスよりも安く利用できるうえ、設置費用を無料にすることも出来ます。
プロパンガス会社からしても、今後何十年もガス料金をいただけるのであれば、薄利であっても契約をしたいと思います。

そうなれば、プロパンガスでも金額を抑えることが可能になります。

プロパンガスだからと毛嫌いする必要はありません。
むしろ自分次第で節約が可能だと喜ぶべきかもしれません。
※賃貸の場合は選択権は大家さんにあるので選べません。

いかがでしょう。これまでの「プロパンガスは高い」という概念も見直してみようかなと思えてきましたでしょうか。

なお、地域によって都市ガス単価もプロパンガスの平均相場も異なりますので、ご注意くださいませ!

関連記事

ライフアーキ
054-374-9487