不動産購入の豆知識
耐用年数って何だろう?木造住宅の寿命を考えてみよう!
木造住宅
「この家ってどれくらいもちますか?」
中古住宅を検討している方から頻繁に聞かれます。
22年だったり、30年だったり、60年だったり、目安となる数字はいくかありますが、それぞれどんな意味を持っているんでしょう。
ぜひ中古住宅の選定に役立ててください。
目次
法定耐用年数を知る
木造住宅の耐用年数は22年
具体的な数字として、耳にしたことがある方は多いのではないかと思います。
これは税務上の法定耐用年数です。
減価償却の耐用年数と言うと分かる方もいらっしゃるかもしれませんね~
簡単に言うと、税務計算上は木造住宅は22年かけて価値が0になる。ということです!
あくまで税務上の年数です。
実際に建物が使用できる年数ではありませんので、お間違いのないように!
物理的な耐用年数を知る
建築物に関しては様々な研究が存在しますが、よく言われるのが木造では60年~65年という目安です。
材料や部品、設備などが劣化してしまい建物の性能が低下することから算出される年数で、
物理的耐用年数と言われることもあります。
しっかりとした材料等を使用して、しっかりと建てた木造住宅は、しっかりと手入れをしてメンテナンスを欠かさなければ60年は持つということです。
税務上の法定耐用年数とは大きな開きがありますね~
60年ももてば、30歳で購入した新築も終の棲家として考えることが出来ますね!
30年という一つの目安
メンテナンス
建物に住まうことを考える上で、もうひとつ目安にできる年数があります。
それが「30年」です。
この数字は、設備関係の寿命からきています。
キッチンやお風呂などの水回り設備の寿命は20年~30年ほどと考えられています。
一度にすべてを交換して新しくすることはありませんが、水回り以外のクロスや外壁などのメンテナンスも含め徐々に行っていく必要が出てくる年数だという事ですね。
30年という数字には、30歳で家を買って60歳で定年退職というライフサイクルもあったかもしれません。
子供も成長し、手がかからなくなってきたタイミングで、定年退職となり、セカンドライフをスタートする。
それに伴って、自宅を建替えたり、郊外に引っ越したり、駅近くに引っ越したりとその時の生活によって住まいのあり方を変えていく。
住まい購入から30年という節目はそんなタイミングでもあるのかもしれません。
中古住宅ではこんなところを要チェック
木造住宅の寿命や耐用年数の意味について知識を得たところで、中古住宅をご検討の方はこんなところをチェックして物件を見てみてくださいね~!
雨漏り
木造住宅にとって雨漏りは大敵です。
放っておくと、柱や壁などの腐食につながり家の耐久性に甚大な影響を及ぼします。
必ず雨漏りが発生していないかを確認しましょう!
雨漏りをしていたら天井や壁に、水がにじんだ跡がしっかりと残りますので、簡単にチェックすることができます。
押入れ内の天井や窓枠部分など、しっかりとチェックしましょう。
シロアリ
シロアリは壁の中や床下に発生しますので、発見が容易ではありません。
シロアリ業者にお願いするのが確実ですが、費用が必要となります。
床のたわみ、浮き沈み
羽アリの大量発生
玄関などに木材のカスが落ちている
などは、シロアリ発生のひとつのサインとなり得ます。
もしも気になる症状がある場合は、しっかりと業者にみてもらうようにしましょう!
過去のリフォーム履歴
過去に行ったリフォームや改修工事については、しっかりと教えてもらいましょう。
外壁塗装など定期的にメンテナンスをしているお家であれば耐久性を失っていないと推察することができますし、過去に雨漏り修理等をしていれば、内部の劣化等もチェックをしないといけないかもしれません。
新耐震基準かどうか
1981年以前に建築された建物は旧耐震基準の強度で建築されています。
旧耐震基準の建物には危険性が伴いますし、住宅ローン控除等の優遇も対象外です。
耐震補強工事を行う選択肢もありますが、何百万円単位の大金が掛かります。
可能であれば、新耐震基準に適合した建物を選択するのが望ましいと思います。
さいごに
木造住宅に絞ってお話をしてきました。
法定耐用年数や設備の耐用年数など、建物の寿命を考える時にどの数字を参考にすれば良いのか分からなくなってしまう方もいらっしゃいます。
法定耐用年数の22年はあくまで税務上の数字、30年は設備関係からくる数字です。
建物自体は木造住宅でも、しっかりとメンテナンスを行えば60年は十分に住み続けることが出来ます。
そのことを頭に入れておくと中古住宅を探す際の幅が広がるかもしれませんね。
築20年、築30年の物件でもかなり綺麗にお使いになられていてビックリする建物もあります。
そんな物件に出会えると良いですね!