不動産売却の豆知識
安い土地には訳がある!こんな条件の土地は安くなります。
売土地
ネットで物件を探したり、折込チラシを見ていると、周辺の物件よりも明らかにお買い得な安い土地を見つけることがあります。
「もしかして・・・・掘り出し物件!?」
と、期待が膨らみますよね!
でも、安いのには理由があります。
何の理由もなく、安く販売されることはありません。
安い土地は疑ってかかる。 これが鉄則です!
今日は土地が安くなる具体的な条件や理由について、お伝えいたします。
土地をお探しの方は参考にしてみてください。
敷地に高低差がある
周辺相場よりも安い土地の理由としては、これが一番多いです。
◆敷地内もしくは隣接地と2m以上の高低差がある。
◆道路よりも低い土地である。
◆敷地内に傾斜地がある。
住宅を建築する土地は、道路より高いか同じ高さであることが一般的です。道路よりも低いと雨水の問題や排水の問題が発生するため、それらを回避するための計画やポンプなどが必要になってきます。
また、2m以上の高低差があれば、擁壁を築造する必要があるかもしれません。
これは「がけ条例」という法律で定められたものです。詳細は本章の末尾に別記事を掲載しておきます。
さらに、傾斜地であれば、土を盛る作業 or 土をすきとる作業が必要になります。
このように土地に高低差がある場合は、土地代金だけでなく、住宅を建築できる土地にするために費用がかかります。
結果的に土地自体は安かったけど、建築をするために擁壁をつくったら相場よりも高額になってしまった。なんてことも有ります。
敷地内に高低差がある場合は、しっかりと不動産会社や建築会社に相談して「家を建築できる状態」にするための費用も含めて考えてください。
がけ条例って、ご存知ですか?
土地の形状が悪い
形状の悪い土地も安く販売されます。
住宅を建築する土地は長方形が理想的で、区画整理をしたエリアや大規模分譲地などはすべて長方形の形で土地を区画割りしてあります。
これは間取りや駐車計画など、計画の立てやすさに起因します。
建物は基本的に真四角(一辺の長さが91cmもしくは1mの場合が多い)の集合体で計画されます。
そのため斜めや円形の部分は上手に活かすことが難しく、デッドスペースとなってしまいます。
また建物の形状も土地に合わせて変形になってしまうこともあるため、形状が悪い土地は敬遠されやすく、価格も安く提供されることが多くあります。
道路条件が悪い
土地の形は綺麗。面積も住宅建築には充分な広さがある。
物件の情報を一見すると、とても良さそうな物件に思えます。
期待に胸を膨らませて現地へ向かうと「あ~なるほどね。」と納得せざるを得ない物件は多く存在します。
◆道が狭くて、物件までたどり着くことさえ困難
◆交通量の非常に多い生活道路に面している
◆カーブなど見通しの悪い箇所に立地している
◆一方通行で出入りが不便である
このような道路条件の土地は敬遠する人もいらっしゃるため、周辺相場よりも安く販売されていることもあります。
旗竿地(延長敷地)
旗竿地とは、下図のように道路と建物間が通路のようなL字型の敷地のことです。
道路から通路部分を伸ばしている土地形状から延長敷地と呼ぶことも有ります。
旗竿地
旗竿地は、道路と繋がっている部分は駐車場としての計画しか出来ないため、土地を上手に効率よく使うのが難しいです。
また駐車場にしても十分な間口がないこともあり、縦列駐車の駐車計画となることも多くあります。
結果として、土地単価は下がり、周辺相場よりも安く延長敷地の土地が販売されることがあります。
建物が建てられない
そもそも建物が建てられない土地も存在します。
市街化調整区域に位置して建築の許可が下りない場合や、接道要件を満たしていない場合(幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していないと建物が建てられない)などです。
このような場合は、怪しいほどに金額が安くなりますので、掘り出し物への期待よりも不安感の方が勝ると思います。笑
さいごに
基本的理由もなく安い土地が売りに出ることはありません。
相場よりも安く販売されているような土地があれば、上述したような理由を疑ってください。
土地は売出価格だけで良し悪しを判断することが難しく、必ず不動産会社や建築会社の助けが必要です。
安いと思って買った土地が、擁壁をつくってみたら、むしろ高くなった。なんてことも普通にあります。
あくまで建物を建てるための土地です!
完成宅地(あとは建物を建てるだけ)の状態になったときに、はじめて周辺相場よりも高いか低いかの比較が出来ます。
土地の価格だけで判断すると痛い目をみますよ~
安いからといって飛びつかず、必ず不動産会社や建築会社の助けを受けて、購入の判断をしましょう!