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2020年08月23日
ブログ

高く売ることにこだわって売却時の選択を見誤った売主様の事例

「出来る限り高く売りたい。」

すべての売主様がそう願っています。


今回は高く売ることにこだわり過ぎて、結果的に時間を無駄にしてしまった売主様のお話です。

これから売却をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

査定価格よりも高額での依頼を受任

築20年前後の大手ハウスメーカー建築の中古住宅を売却した時のお話です。

息子さん夫婦と二世帯住宅に住まうという事が売却理由でした。

外壁を数年前に塗り替えを行っており、内装も丁寧に使われており、とても綺麗なお家でした。立地も良く、土地も十分な広さ、住宅ローンもほとんど残債がなく、すぐに売れるだろうというのが第一印象でした。


しかしながら、そうも上手くいくばかりではありません。


建物内を拝見させていただき、世間話もそこそこに、査定書を開いて提案をはじめると、売主様からストップがかかりました。

驚くことにすでに売却価格を決めてあるから、その値段で販売をしてくれ。と、依頼されました。

提示された売却価格は3600万円。僕が事前に作成してきた査定書の金額は2980万円です。内装が綺麗だったので、もう少し高くてもOKかな~と思っていたところでしたが、さすがに3600万円は・・・・。というのが正直な感想です。

しかしながら、売主様も強気です。

こちらの査定書も当然に根拠のある数字でしたので、最後までお話をさせていただきましたが、結局は3600万円での売出しで依頼を受けました。

一般媒介契約で何社にも依頼

また売主様は高額で販売を成功させるために、一般媒介契約で複数社に販売を依頼して売却を競わせることを狙っていたようで、5社に販売依頼をしていました。



一般媒介契約は複数社に依頼をかけることが出来る代わりに、依頼を受けた不動産会社への制限は少なくて済みます。

販売状況の報告義務も、レインズへの登録義務もありません。

専任媒介契約・専属専任媒介契約は1社にしか依頼できない代わりに、制限が厳しく販売報告義務も、レインズへの登録義務もあります。

詳細は下の記事からご確認ください。

結果は・・・

もちろん質の良い中古住宅でしたので、しっかりと売却は成立しました。


売却価格は3120万円(3150万円で売出、値引き交渉が入った)、販売を開始してから実に1年3か月後のことでした。

土地は子育て世代が住まうにも十分な広さがあり、駐車場も2台分、お庭スペースもありました。建物は綺麗で、大手ハウスメーカー施工の要素も加わっていた物件がまさかこんなに期間を要するとは誰が予想できたでしょう。

住宅ローンの残債もほとんどなかったため、売主様は販売の長期化をあまり気にしてなかった様子でしたが、その間の利子や固定資産税、火災保険などの費用が発生します。さらには、管理の手間もありますし、空き家で放置しておくリスクもあります。
なかなか売れずに、市場にさらしておく心情面もあるでしょう。


これらを考えるとなんとももったいない長期化であったと感じざるをえません。

この原因は、高額な売出価格と一般媒介契約にあったと思われます。

不動産会社の心情

販売を任された不動産会社は様々な販売方法に取り組みます。

ネット掲載とチラシなどが王道ですが、これらには費用が発生します。

ネットには掲載枠がありますし、チラシは作成費用・折込配布費用がかかります。

限られた予算の中でこれらを行うには、お客様から反響があり、売れる物件を選別する必要があります。

となると・・・・あからさまに高額な物件はこれらの掲載物件から漏れてしまうことが往々にありました。

5社に依頼していたようですが、ネット掲載は2社のみ、レインズへは1社も登録していないという状況でした。

当時の僕は集客型の不動産会社で数字を追う営業マンでしたので、恥ずかしながら、この物件の受任時に売れる物件だ!と考えての取り組み方ではなかったかもしれません。


くわえて、一般媒介契約は投資費用を回収できない可能性があるため、後回しになる確率が高いのです。

専任媒介契約や専属専任媒介契約では、他の会社が買主様を見つけて、成約したときでも必ず自分たちに売主様からの仲介手数料が入ります。

しかしながら、一般媒介契約では他の会社が買主様を見つけた場合は、自社の売上はゼロです。

成功報酬なので仕方ありませんが、このような理由で一般媒介契約の物件が販売への注力が後回しになることはあります。

さいごに

高く売ることにこだわり、不動産の仕組みや販売してくる営業マンの心情などを考えないと、このように時間を無駄にしてしまうことがあります。


これは僕が集客型の大きな会社にいた時の話です。

たくさんのお客様と接している中で数字を考えると、どうしても優先順位がついてしまい、残念ながらかなり高めの価格設定や一般媒介契約は後回しになってしまいます。

たくさんの窓口をつくって、会社間で競わせよう!という考えは、不動産においては賢くない選択です。

信頼できる販売方法や相談相手として選んだ1社に任せる方が、高額での売却は成功しやすいですよ~

この記事を書いた人
内藤 文弥 ナイトウ フミヤ
内藤 文弥
不動産売買店 ライフアーキ代表 / 有度二小 - 清水七中 - 静岡東高 - 山口大学工学部卒 / 見た目は大柄ですが声が高めで恐くない / 髭が濃い / 2019年はゴルフに注力。スコア95を目指します。現在ベストスコア97。ついに100きり / お酒も好きで飲みに行くことも多い / 地元消防団に加入しており、日々活動しております。消防団員も随時募集中です!!
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