《静岡市の20代社長がおくる購入失敗事例》⑩中古住宅の設備保証

水道管の破裂

今回は購入失敗というよりも、購入後におこってしまった失敗です。するべきことをし忘れていたために、無駄な出費が発生してしまった事例です。

不動産の売買では瑕疵担保責任という責任が売主には付きまといます。これは「契約段階で売主・買主・仲介会社の誰も認識できていなかった建物(土地)の大きな不具合について、一定期間は売主が責任を負いますよ。」というものです。

今回の事例のケースである中古戸建で言えば、シロアリ・雨漏り・給排水管の腐食などがこれらにあたります。万が一これらに不具合が見つかれば、一般間の売買であればお引渡しから3カ月ほど、売主が不動産業者の場合はお引渡しから2年とされるのが一般的です。その期間内であれば、シロアリ・雨漏り・給排水管の腐食などの責任を売主に請求することが出来ます。

一方で、住宅設備の保証はお引渡しから7日と設定されることが一般的です。ほんの1週間です。そのため、お引渡しが完了したらすぐに設備の確認を行っていただくようにご説明差し上げています。

確認を怠って保証期間を過ぎてしまった

中古戸建のお問い合わせから現地案内、リフォーム相談を経てご契約となったお客さまでした。購入物件は任意売却で売却中の物件で、室内があまり綺麗な状態で水回りやクロスなど一式リフォームにて交換する手配となっておりました。

※任意売却とは、住宅ローン返済が滞ってしまった時に住宅ローンを借入れしている金融機関の合意を得て売却する方法です。

ご契約の際には「設備付帯表」という書面を作成し、買主様へご説明を致します。「設備付帯表」とは、どんな設備があって、どんな状態なのかを記載した書類です。

付帯設備表

本ケースでも「設備付帯表」のご説明を行いましたが、リフォーム前提なので買主様もそこまで重要視していないように感じました。

その後に、お引渡し・リフォーム工事・お引越しを行いました。リフォーム完了時にはお披露目のタイミングで同席させていただきましたが、室内の印象は全く変わっており、まるで新築!買主様も喜んでおられました。

問題が起こったのはお引越し後でした、洗い物をしようにも、お風呂に入ろうにも、お湯がでない!!そうです。給湯器が故障していたのです。

設備保証期間を7日間設けてありましたが、すぐにリフォーム工事に取り掛かったため確認をしていなかったようです。当然、買主様の負担で修理となりましたが、すでに自己資金も投じていたので、かなり痛手の20万円ほどの出費となったようです。

自分の取引の保証期間をチェック

本事例から気にかけていただきたいのは、住宅の保証についてです。

今回の事例では給湯器だけの不具合でしたので、自力で解決することができました。しかし、これがシロアリや雨漏り、地中のコンクリートガラなど、建物の根本に関わる部分になると費用も膨大になるので自力解決が困難な場合もでてきます。

ご自身の契約をもう一度しっかり確認してみてください。お引渡しからどれくらいで設備の保証がきれて、どれくらいで瑕疵担保責任の期間がきれるのか。

中古住宅の購入をされた方は、みなさんまず第一に設備関係のチェックです。たとえすぐにリフォーム工事の予定が入っていても必ず確認を怠ることのないように!!

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