不動産購入の豆知識
ハウスメーカーと工務店ではどれだけ価格に差があるのでしょう。
新築戸建の並ぶ住宅地
注文住宅を建築する際に多くの方が、建築会社選びに迷われると思います。
すぐに思いつく「ダイワハウス」や「積水ハウス」、「セキスイハイム」や「タマホーム」などのいわゆるハウスメーカーにしようか、地元では有名な○○工務店、○○建設、○○工房などの工務店にしようか・・・・
そもそも自分たちの予算に適した建築会社はどこなんだろう。
と考えられるかもしれません。
そこで本日は建築費用(坪単価)の面から、ハウスメーカーや工務店を比較してみようと思います。
目次
そもそも坪単価とは
約3.3㎡の畳2枚分の広さを1坪と言います。
坪単価は1坪を建築する・購入する単価のことで、建築費用や土地価格などで頻繁に用います。
例えば延床面積30坪の家の建築費用が1500万円であった場合は、坪単価50万円となります。
価格を相対的に比較するために用いる指標として活用できます。
しかしながら、坪単価だけで判断できない要素はたくさんあるんですね~
これは後ほど、ご説明いたします。
ハウスメーカーの坪単価
ハウスメーカーと一口に言っても、ハウスメーカーも実は大きく2つに分類が出来ます。
ローコストのハウスメーカーと高価格のハウスメーカーです。
ローコストのハウスメーカー
前者は「タマホーム」「アイフルホーム」「アイダ設計」などが有名どころですかね~
坪単価はざっくりですが、30万円~50万円ほどです。
◆規格型住宅にする。
◆建売も行いスケールメリットを発揮する。
◆大量仕入れで建材を安く手に入れて、ストックを行う。
などの方法でローコストを実現させています。
高価格帯のハウスメーカー
後者は「ダイワハウス」「積水ハウス」「トヨタホーム」「一条工務店」などです。
坪単価はざっくりですが、70万円以上であることがほとんどです。
積水ハウス、ダイワハウス、ヘーベルハウス、住友林業などでは90万円以上、100万円以上になることも多くあります。
30坪の家で3000万円以上です。
別で土地も購入しないといけないとなれば・・・いや~気軽には手が出せないですね。
高断熱や高気密、高品質であることは当然ですし、キッチンやお風呂などの設備も標準仕様から高グレードのものを採用しています。
建物は高級感がありますし、ブランドイメージだけで集客できるほど認知度が高く、自慢の家となること間違いなしですね~
工務店の坪単価
工務店もその数は計り知れませんので、一括りに説明することは正しくありませんが、個人的なイメージとしては、ローコストのハウスメーカーと高価格のハウスメーカーの間くらいに位置します。
ざっくりですが、坪単価50万円台の工務店が多いような気がします。
工務店はハウスメーカーのように売るものが決まっていません。
お客様の要望があれば何だって建築できます。
しかしながら、それではお客様に選んでもらうことができないため、それぞれの工務店ごとに特色を出しています。
無垢の家、洋風の家、アウトドアの家など様々です。
中にはフランチャイズに加盟して、商品化することでお客様に認知してもらう会社もあります。
「自分たちらしい家」という個性にこだわるのであれば、ハウスメーカーよりも工務店の方が良いかもしれません。
ハウスメーカーと工務店で生じる価格差
ハウスメーカーと工務店で価格差が生じる大きな違いは2つあります。
「商品開発」と「固定費・宣伝広告費」です。
商品の研究開発
ハウスメーカーというのですから、ハウスメーカーの多くは自社で商品を開発しています。
どうすれば、より高性能の住宅建材をつくれるのか。
どうすれば、より気密性・断熱性の高い家がつくれるのか。
日々研究を行っています。
この研究によって、高性能・高品質の家が提供されているわけですが、どうしても研究開発費がかかってしまいます。
そのシワ寄せはもちろん最終価格に響いてきます。
固定費・宣伝広告費
ハウスメーカーの具体例として挙げた「積水ハウス」や「ダイワハウス」、「住友林業」、「タマホーム」などは、住まい探しを行うほとんどの方が聞いたことがある会社名かと思います。
たくさんテレビCMをしたり、広告を打ったり、時には人気タレントを利用して認知度や企業イメージをつくりあげています。
これには莫大な宣伝広告費がかかっています。
そして、ハウスメーカーには住宅展示場をもっている会社も多数存在します。
このモデルハウスには出店費用や人件費、建設費用もかかっています。
こういったお金もお客様の住宅建築資金からまかなわれていますので、そりゃあ高額になりますよね!
坪単価も当てにならない!
ハウスメーカーと工務店の坪単価の違いについてお話してきましたが、実は坪単価ってかなり曖昧なんですよ!
だから、しっかりと坪単価ではなくて最終的には総額費用と提案内容で決定しましょうね!ということをこの章でお伝えします。
◎施工面積と延床面積
坪単価の計算に、建物のどこまでを含むのかは会社ごとに異なります。
基本的に延床面積というと、バルコニーや玄関ポーチは含みません。一方で施工面積はこれらも含んだ面積を指します。
施工面積の方が2坪ほど大きくなることもよくあります。
ということは、どちらの面積を基準に計算するかで、坪単価には差が表れますよね!
◎どこまでの費用を含むか
建築価格がどこまでの工事を指すのかも会社ごとに異なります。
建物を建てる費用だけで計算する会社もあれば、外構費やローン手数料などすべての費用を含んで計算する会社もあります。
細かく言えば、シャッター雨戸やカーポート、カーテンレール、室内照明、エアコン費用なども建物建築費用とは別なので、坪単価計算に入っているかどうかは会社ごとに異なります。
さいごに
ハウスメーカーと工務店を坪単価で比較してみました。
結構な差ができますよね!
何も知らずに住宅展示場の高価格帯のハウスメーカーに行って、「家とはこんなに高いものなのか」と驚き、住まい探しを延期していた。というお客様もいらっしゃいました。
実際には予算や希望にあわせて、建築会社を選ぶことで自分たちに合ったお家を建てることが出来ます。
とはいえ、なんでもネットだけで調べて坪単価で判断するのは危険です。
その坪単価がどこまでの費用を指す計算なのかは不明なんですね~
坪単価でおおよその目安をつけて、実際にプランをつくってもらうことで、その会社のどんな家がどれくらいの価格で建築できるものなのかを、よりイメージできるようになると思いますよ~!