住宅ローンの豆知識
銀行が住宅ローン審査でチェックするたった2つの基準
チェック
住まい購入を検討するうえで多くの方が避けて通れないのが住宅ローンです。
本日は住宅ローンの審査のお話。
銀行は何を審査して住宅ローンの融資を決定するのでしょう。
住宅ローンの審査について知っておけば、住宅ローンにおいても住まい購入においても優位にすすめられること間違いなしです!
これから住まい探しを行う方、絶賛住まい探し中の方は、ぜひとも最後までお読みください。
審査の判断基準はたったの2つ
銀行が住宅ローンを貸すか、貸さないかを判断するのは、
「この人にお金を貸しても大丈夫か?」
「この物件の購入資金を貸しても大丈夫?」
この2つのみです。
基本的にどこの銀行も融資したいという姿勢です。
ただし、融資をして返済してもらえない。融資の回収ができない。というリスクは回避しなければいけません。
そのための審査です。
・返済を行うあなた自身の審査
・担保として万が一の場合に資金回収に充てる物件の審査
この2つが、銀行がおこなう住宅ローンの審査です。
あなた自身の審査
あなた自身の審査では
「住宅ローンを返済できるか?」
をチェックされます。
これらは年齢・勤め先・収入・勤続年数などから審査を行っていきます。
これらはしっかりと書類を提出して、確認を行っていきます。
そのため住宅ローンの審査にはいくつか必要書類があります。
サラリーマンと個人事業主では必要書類は異なりますので、それぞれ確認していきましょう。
給与所得者
サラリーマンや公務員は以下に示す書類が住宅ローンの審査で必要になります。
◆本人確認書類コピー両面 ⇒ 本人確認
◆保険証コピー両面 ⇒ 勤続年数の確認 / 社会保険か国民健康保険かの確認(会社規模などの参考にも)
◆源泉徴収票コピー ⇒ 勤め先・年収を確認
これらの書類を参考に、審査申込書の内容を確認していきます。
個人事業主
個人事業主は給与所得者に比べて銀行の審査が厳しくなります。
定期的に収入がある給与所得者に比べて、収入が保証されていないので、どうしても審査は厳しくるのです。
住宅ローンの審査での必要書類は以下になります。
◆本人確認書類コピー両面 ⇒ 本人確認
◆健康保険証コピー両面 ⇒ 本人確認
◆確定申告書コピー 直近3期分 ⇒ 収入金額や収入の安定性を確認
確定申告書は3期分必要です。
事業開始3年未満など、3期分の確定申告書が用意できなければ審査を受付けてくれない銀行もあります。
基本的には3期分の平均年収を審査年収とみなすため、1期でも収入が少ない年があると審査は大幅に難しくなります。
会社役員や取締役
会社の業績と役員報酬額を確認されます。
住宅ローン審査での必要書類は以下になります。
◆本人確認書類コピー両面 ⇒ 本人確認
◆健康保険証コピー両面 ⇒ 勤続年数の確認 / 社会保険か国民健康保険かの確認(会社規模などの参考にも)
◆源泉徴収票コピー 直近3期分 ⇒ 報酬額の確認
◆会社決算書コピー 直近3期分 ⇒ 会社の経営状況の確認
会社役員であれば、あなた自身の審査に会社の経営状況の確認も加わります。
従業員に対してよりも、役員に対しての審査の方が厳しいこともあります。
個人で住宅ローンを借りる銀行を探すよりも、会社の経営状況を知っている会社のメインバンクに融資をお願いするケースが多いです。
購入物件の審査
銀行は購入する不動産を担保にして住宅ローンを借してくれます。
「住宅ローンの返済が出来なくなってしまったときに、担保の不動産を売却して融資した住宅ローンが回収できるか。」という視点で審査します。
とはいえ、そこまで細かいチェックはしません。
◎取引や物件の違法性の確認
◎相場と比較して高すぎないか
◎建築会社の健全性
このあたりの確認程度です。
過去には建築会社の決算書の提出を求められたケースもありましたが、当該銀行と建築会社が初めての取引で、3人で経営する小さな工務店であったため銀行が慎重になったようです。
土地面積・建物面積・用途地域・建物構造などを確認しますが、不動産会社が作成している物件資料を提出すれば、事前審査は基本的にOKです。
それぞれのバランスが重要
「あなた自身の審査」と「物件の審査」、それぞれをクリアしていなければいけないという訳でもありません。
双方のバランスが重要になります。
もちろん、両方とも問題なし!がベストです。
ただ、もしもどちらか一方が良くなくても、もう一方がすごい良ければ、審査はOKになります。
極端な例ですが、相場で2000万円の中古住宅を1000万円で買えるのであれば、年収200万円でもOKの可能性が高いです。
逆に、年収が1000万円あれば、相場で2000万円の中古住宅に1500万円のリフォーム費用をくわえた総額3500万円の借入れも可能です。
※リフォームはかかった費用ほど評価額に反映されないため、担保割れが起きやすい。
このように「あなた自身の審査」と「物件の審査」の両方を総合的に判断して銀行は住宅ローン融資の決定をします。
さいごに
銀行はあなた自身の審査と物件の審査をして、住宅ローンの融資を決定します。
この2つのバランスのウエイトのかけ方は銀行によって異なりますので、A銀行ではNGだったのにB銀行ではOKだったということが起こるのです。
この銀行の審査項目をあらかじめ分かっていると、「住まい探しのはじめに事前審査を出しておくと良い。」と言われている理由が分かると思います。
何かしらの物件で事前審査がOKの方は、あなた自身の審査に問題がなかったことが、すでに証明されていることになりますので。
※借入れ額が変われば審査結果も変わります。
住宅ローン審査の基礎知識をいかして、上手に住まい探しを行っていきましょう!