不動産購入の豆知識
未公開物件なんて本当にあるの?|静岡市の20代不動産会社社長が答えます!
未公開物件
たまに不動産の広告チラシやホームページなどで、「店頭公開限定情報あります!」なんて記載があったりします。
お客様をお店に呼ぶための謳い文句にも聞こえますよね。
本当に未公開物件なんてあるんでしょうか。
実は、未公開物件はあります!
ただし、
※「店頭限定公開物件」は集客用の謳い文句の可能性大です。
※いつでもあるわけではありません。
集客型の不動産店、地元の老舗不動産店の2社で働いた経験から、「店頭公開限定情報あります!」について深堀いたします。
「市場にある物件は調べつくした!どうしても未公開物件を知りたい!」
という方は、ぜひ読んでみてください。
目次
未公開物件の3パターン
いまの時代、どうあがいても集客や情報拡散にインターネットは欠かせません。
不動産購入を検討している方、不動産売却を検討している方はほアットホームやSUUMOなどのポータルサイトや、不動産会社のホームページをもれなく見ています。
そのため、ほとんどの不動産情報はインターネットに掲載されます。
考えてみてください。
自分が所有する物件の売却を不動産会社に依頼したのに、インターネットに一切掲載がされていなかったら、不動産会社を怒りますよね!
やる気ないのか!!って。
ですので、ほとんどの売却情報はインターネット上の転がっていると考えてもらってOKです。
とはいえ、私は冒頭に「未公開物件はある」と言いました。
不動産会社はインターネット上に物件情報を掲載するのに、いったいどこに未公開物件があるのでしょうか。
実は未公開情報には3パターンあります。
それぞれを詳しく解説していきます。
①売主様の意向で未公開としている
これは非常に稀なケースです。
静岡市内でも年に1,2件あるかないかだと思います。
売主様の事情等で、物件情報を公にせず店頭のみの紹介にとどめている場合です。
・近所に知られたくない。
・身内に知られたくない。
という特殊な事情が絡んでいることが考えられます。
しかしながら、こういった場合の大原則は不動産会社の買取です。
不動産会社が買取る場合には、近隣にもご親族にも一切知られることなく売却が可能ですので、知られたくない事を優先される方には不動産会社はこの買取を勧めます。
とはいえ、住宅ローン残債の関係などで、買取ではなく一般仲介で販売を行うことになる場合もあります。
そんな時に、未公開物件となります。
②販売準備の段階で近日公開の先取り情報
このパターンがもっとも多い未公開物件です。
このパターンも細かく2つに分けられます。
その物件の売主が一般の方の場合と不動産会社の場合です。
一般の方が売主の場合
不動産会社が一般の売主様から売却物件を預かる場合に、不動産会社と売主様で媒介契約というものを締結します。
媒介契約は、その種類によって契約締結後の情報公開(レインズ・不動産流通機構への登録)の日にちが決められています。
・専属専任媒介であれば締結から5営業日以内。
・専任媒介であれば締結から7営業日以内。
・一般媒介であれば登録義務なし
※詳しくは【不動産売却の前に知っておこう!売却を依頼する不動産会社と結ぶ媒介契約について】からご確認ください。
いずれの媒介契約にしても、媒介契約締結から情報公開まで期間があります。
この期間中は他の不動産会社も知らない、一般には出回っていない情報として「未公開物件」の扱いができます。
ほんの数日ですが、その間にたまたま不動産会社から情報を受け取れた方はラッキーです!未公開情報というよりも、先取り情報という感じですかね!
不動産会社等が売主の場合
不動産会社等が売主となって不動産を売りに出す場合は、市場に出る数週間・数ヵ月前から情報があります。
これらを未公開物件として、お伝えすることもあります。
しかしながら、こちらも販売OKとなった段階では積極的に売却活動を行いますので、未公開物件の段階は計画段階であり、面積や価格、リフォーム内容など未確定の場合も多々あります。
そういった不確定要素がある反面、融通が利くこともあります。
早いうちに情報をつかんで、計画段階から購入の意志を示していると自分の希望の大きさの土地で切り売りしてくれる場合や、希望のリフォーム度合いで販売してくれることなどがあります。
こちらも未公開情報というよりも先取り情報という方が正しそうですね。
③インターネットに疎い不動産会社
こんな時代に信じられないかもしれませんが、稀にインターネットをほとんど使わない不動産会社があります。
年配のおじいちゃんが昔から続けてきた不動産会社です。
インターネットを使わなくとも、古くからの繋がりなどで地主さん等から相談をいただき、現地看板や広告チラシ、店舗前掲示板などで買主を探します。
そして、こういった不動産会社は総じて入りづらい店舗構えをしています!笑
そのため買主様も他の不動産会社もあまり寄り付かず、ネット上にない物件がたくさん眠っていたりします。
希望エリアに古びた老舗の不動産会社があったら、勇気を出して入ってみると面白いかもしれません。
とはいえ、本当に入りづらいです!笑
そんなときは、当店のような若めの行動力のある街の不動産会社を上手く使うと良いと思います。
地元の不動産会社とのつながりの薄い大手ではなかなか行きづらいですし、同じく昔からやっている不動産会社に依頼しても動いてくれません。
そんなときこそ、若めの地元不動産店です。
行動力はあり、目の前のお客さんと向き合ってくれるので希望エリアで物件を探すために動いてくれる方が多いです。
地元不動産店なので結局は入りづらい店舗ですが(笑)、最近はネットなどで人柄や仕事内容まで分かるお店もあります。
気を張らずにお願いできる不動産会社に自分の代わりに不動産探しを依頼するのはおすすめです。
さいごに
この3パターンが不動産会社に「未公開物件」が存在するパターンです。
いずれのパターンにしても、毎日・毎週・毎月のように未公開物件があるわけではありません。
むしろ未公開物件をストックしていることの方がめずらしいです。
不動産会社も未公開物件にしているよりも、どんどん公開して買主様を見つけることで、契約をしたいと思うのが通常です。
ただそれでも「未公開物件」に出会える可能性はあります。
そのためには、しぶとく不動産会社に連絡を取る事です!
特に地元の不動産会社から情報を引き出すのが重要です。
地元の不動産会社は大手のように顧客管理システムなどありませんので、基本的に受けの営業です。
買主様の方からどんどん情報をもらいに行かないと、あまり連絡してくれません。
大手不動産会社からの情報提供を待っているだけでは、未公開の物件にであるのは容易ではありません。
自分で動くこと。アナログな方法ですが、いまだ不動産業界ではこの方法が「未公開物件」をつかむためには最良の方法なのです。