住宅ローンの豆知識
住まい探しの第一歩、「事前審査」はどうやって行うの?
審査用紙の記入
何度かお伝えしていますが、住まい探しで最も重要なのは資金計画です。
自分たちがしっかりと返済していける金額はいくらなのか。
その予算のなかで、欠かせない条件などの優先順位をつけて不動産を探していきます。
では資金計画においては、なにが重要になってくるでしょうか?
これはもちろん住宅ローンの事前審査です。
事前審査をしない事には、希望の金額を借りられるのか、金利はいくらで貸してもらえるのか、そもそも借りることが出来るのか。
これらの事を調べない限りは、そこから先はすべて上記で挙げたようなことがOKとなる「前提で」の話になってきます。
どれだけ物件を探して、内覧をして、たくさん迷って、勇気を出して決断しても、ローンが借りられなければ、何にも意味がありません。
だからこそ、スタートである事前審査は重要で、いちはやくローンの借入れを「前提」から「承認事項」に変える必要があります。
では事前審査はどうやって受けることが出来るのでしょうか。
静岡市の不動産会社ライフアーキがご説明いたします。
目次
事前審査に必要な書類
どの金融機関でも、事前審査は無料で受けることができます。
ご自身で銀行窓口へ行かれてもOKですし、不動産会社や建築会社を通じて事前審査を行っていただいてもOKです。
ただ、基本的には不動産会社や建築会社を通じて事前審査を行っていただく方が良いです。後ほどその理由はご説明いたします。
稀に取次手数料を請求するふどう不動産会社もあるようです。その場合はハッキリと断りましょう。他の不動産会社に取り次いでもらえば無料です。
事前審査を行うには下記の5つが必要です。
◆直近の源泉徴収票 (自営業の方は確定申告書の写し直近3年分)
◆認印
◆運転免許証
◆健康保険証
◆審査をしてもらう物件の資料
これらを銀行に提出後、4日もあれば回答がでます。
不動産会社を通じて事前審査を行うべき理由 ①審査資料の準備
上記で挙げた5つの必要書類のうち、ひとつだけ自分では準備できない書類がありますよね。
そうです、「審査をしてもらう物件の資料」は、不動産会社を通じて準備してもらうしかありません。
不動産会社であれば、すぐに用意をすることができますが、一般の方が用意するには、わざわざどこかの不動産会社から資料を取り寄せるしかありません。
相手がどんな不動産会社かも分からないし、資料請求だけでしつこい営業に合うことも多々ございます。
いくら借りられるか、どれくらいの金利で借りられるかを調べるのに、なぜ「審査をしてもらう物件の資料」が必要なのでしょうか。
それは、銀行は購入物件を担保にしてお金を貸すからです。
担保となる土地建物の評価が1000万円しかないのに、2000万円を貸すわけにはいきませんよね?
だから、事前審査をお願いする時には、何かしらの物件を購入する前提で審査をお願いしないといけません。
不動産会社を通じて事前審査を行うべき理由 ②希望借入額での提出
借入希望額を調整してもらうにも、不動産会社の協力が必要です。
不動産の購入には必ず諸費用がかかります。
たとえば、自己資金100万円、住宅ローン借入3400万円の合計3500万円の予算を想定している場合は、3500万円の物件を持っていってはいけません。
諸費用を考慮して総額3500万円となる物件をもっていく必要があります。
諸費用は物件価格のおよそ7%~10%と言われていますが、審査の際は何にかかる諸費用がいくらかを提出しなければいけません。
具体的には登記費用、仲介手数料、印紙代、固定資産税等精算金、ローン事務手数料、保証会社への保証料、火災保険などなど、これらの金額を諸費用として概算の数字で提出しなければなりません。
不動産会社には簡単ですが、一般の方には難しい要求だと思います。
こういった理由から不動産会社を通じて事前審査を行うことをおすすめしています。
適用金利を知ってさらに正確な資金計画を行おう!
事前審査を行うと「借入希望金額が借りられるのか」とあわせて、「借入をした時の適用金利」も教えてもらえます。
収入や借入額、個人によって異なりますが、最近では変動金利で0.5%~1%くらいでの回答が多いです。
0.5%なのか1%なのか、資金計画を行う際に、この差は大きな影響になります。
3500万円/35年で借入れをする場合を想定します。
◆金利0.5%の場合 月々 90,854 円
◆金利1%の場合 月々 98,799 円
毎月およそ8,000円の差が出ます。
年間で9.6万円の差です。かなり大きいですよね。
この差だけでちょっとした家族旅行に行けちゃうかもしれません。
実際は、35年ずっと金利0.5%でいくことはないのでもっと余裕をもった資金計画を行いますが、それは金利1%の場合にも言えます。
変動金利0.5%でスタートした方が金利0.8%になっているときには、変動金利1%でスタートした方は1.3%になっています。
結局、この8000円の差は埋まらないのです。
これは低金利時代の「今」、住宅購入の背中を押す大きな理由にもなっています。
さいごに
不動産購入に欠かせない資金計画、事前審査についてお話しました。
融資を借りられるか、希望額を借りられるか、金利何%で借りられるか。
これらは住まい探しの初期で把握しておくべき、もっとも重要な項目です。
どうしても理想の住まいを実現させてくれる物件探しに目が行きがちになってしまいますが、まずはもっとも変えることが出来ない条件である「お金」について、考えることが上手な住まい探しの一歩目です。
まずは銀行の事前審査から。
静岡市でお住まいをお探しの場合にはライフアーキがお手伝いさせていただきます。