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2020年05月11日
ブログ

高台の分譲地で気を付けたい地盤強度にかかわる「切り土」と「盛り土」の話

建物を建てる時に欠かせない「地盤」の話。

本ブログでもこれまでに「地盤改良」や「液状化」の話などを何度か発信させていただいております。

本日も地盤の話です。

今日は特に高台での土地地盤の話になります。

検討している土地が高台だ。津波が恐いし高台を探している。なんてお客様はぜひとも読んでみてください。
きっと参考になると思います。

地盤改良は調査で分かる。液状化と造成状況は調べれば分かる。

すべての建物は地中の堅固な地盤に支えられて建築されています。

その堅固な地盤が存在する地表からの深さによって、地盤改良の方法がかわり費用も変わってきます。

どの地盤改良工事が必要になるかは、それぞれの土地を地盤調査しなければ分かりません。

そのため、どこのハウスメーカーに行っても工務店に行っても、地盤改良費は概算ですよ~と言われます。

つまり、地盤改良は調べてみないと何とも分からない事が多いのです。


一方で、事前に調べればある程度分かることもあります。

それは液状化と造成状況です。

液状化は、静岡市のハザードマップで液状化被害のなりやすさを調べることが出来ます。

昔からの住宅地や、地盤の心配がいらなさそうなエリアでも意外とハザードマップで指定を受けているエリアもあります。
大昔の土地利用や地下水の通る水路などが影響しますので、現在の目視状況だけでは分からなことの方が多いです。

静岡市のハザードマップはインターネット上で見ることが出来ますので、不動産購入をご検討の方はぜひとも見ておいてください!

参考記事 「津波や浸水リスクは大丈夫?静岡市提供のハザードマップを確認してみよう」


もうひとつが、造成状況です。

ここでの造成は、建物を解体して整地する・駐車場のコンクリートをはがして整地する。といったものではなく、切り土や盛り土を行い高台に宅地を造成するための造成を言います。

この切り土・盛り土の造成が本日のテーマになります。

高台の地盤を活かせる切り土

切り土とは、元々あった斜面を削り取って、平らな住宅用地を造成する方法です。

山のふもとのような高台は、硬い岩盤や砂礫を含んでいることが多く硬質地盤であることが多いです。

硬質地盤とは固く引き締まった地盤で、地震の際の揺れにくいことや含水量が少なく液状化のリスクが低いことなどが特徴です。

切り土では建物の下に、この硬質地盤が広がっていると考えることが出来ますので、建築の際も大きな安心に繋がります。

土を埋めて宅地を造成する盛り土

盛り土とは読んで字のごとく、土を盛った土地です。

元々の硬質地盤の上に、土をいれて人口で圧力(転圧)をかけて締め固め、盛り土が崩れることのないように、しっかりと擁壁で支えています。

リスクがあるのは圧倒的に盛り土

山を切り崩した造成地には、この切り土と盛り土が混合しています。

この2つのうち、リスクが高いのは盛り土です。

強く締め固められた硬質地盤の上に、緩い盛り土の層がのっかっており、加えて、擁壁でそれらを支えているわけですから同然です。

2016年4月に起きた熊本地震でも、盛り土を支える擁壁が崩れ、多くの建物が半壊する被害が起きました。

地震の揺れによって盛り土の重みが一気に擁壁にかかってしまい、擁壁がそれに耐えきれずに崩壊してしまったのです。

盛り土の場合は擁壁と転圧をチェックしましょう

盛り土の場合は必ず擁壁の強度と人工でかけた圧力(転圧)をチェックしてください。

擁壁は各市町村の開発審査基準で、その強度や構造計算の方法が示されています。
少なくともこの基準はクリアしていなければいけません。

クリアしているかどうかを確認するには、「擁壁の建築確認書」もしくは「擁壁の工作物設置届け」の書類を確認してください。このどちらかがあれば、開発審査基準の強度を満たす擁壁です。

ただし、「建築確認書」も「工作物設置届け」も擁壁の高さが2m未満の場合は未取得の場合があります。

その場合は、擁壁築造の設計書をもって説明をしてもらうようにしましょう。


転圧とは、ローラーやプレートで締め固める作業のことを言います。
下の写真がプレートの転圧機です。工事現場などで目にしたことがあると思います。

転圧のチェックするポイントは何cmごとに転圧をかけたかです。

50cm転圧の場合は、50cmの土を盛って転圧―50cmの土を盛って転圧、の繰り返しです。この最小単位は30cmです。

3mの盛り土を考えた時に、50cm転圧であれば6回以上、30cm転圧であれば10回以上の転圧が行われる計算になります。

細かい間隔で何度も転圧をかければ、その分だけ盛り土が締め固められるので、地震で揺れにくく地盤としての強さも増すと言えます。

もしも盛り土の宅地を検討する場合は、その盛り土が何cmの深さで何cmごと転圧をかけられているのかを確認すると良いと思います。

さいごに

高台に造られた大規模な分譲地などでは、この切り土と盛り土の宅地が混在しています。

その土地が切り土なのか盛り土なのかは、売主様や不動産会社に聞きましょう。

当時の資料がなくて正確には分からない事もあると思いますが、現地の形状や等高線図などを調べれば何となく予想がつきます。

あくまでも、切り土と比較すると盛り土の方が大地震等の災害時に、リスクが高いという話です。

だから盛り土の分譲地はNGという事では一切ありません。

しっかりと理解して購入するのと、分からないまま購入するのでは、訳が違いますし不安感も違います。

高台の土地を検討中のお客様は頭の片隅に覚えておくと良いかもしれません。

この記事を書いた人
内藤 文弥 ナイトウ フミヤ
内藤 文弥
不動産売買店 ライフアーキ代表 / 有度二小 - 清水七中 - 静岡東高 - 山口大学工学部卒 / 見た目は大柄ですが声が高めで恐くない / 髭が濃い / 2019年はゴルフに注力。スコア95を目指します。現在ベストスコア97。ついに100きり / お酒も好きで飲みに行くことも多い / 地元消防団に加入しており、日々活動しております。消防団員も随時募集中です!!
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