不動産購入の豆知識
不動産購入で消費税は課税される?|不動産購入に関する消費税を解説
今日は不動産購入で知っておくべき「消費税」のお話。
物件を探してみようと予算計画を立ててみたはいいけど、消費税の有無で予算計画が全然変わってしまう!!
住まい探しをはじめると、こんなご不安があるかもしれません。
何千万という高額な買い物だけに、消費税10%の影響も大きいですからね~
大丈夫、安心してください。
不動産購入においては、さほど消費税の存在を意識せずに住まい探しをすすめて問題ありません。
消費税の存在を考えず安心して住まい探しが出来るように、不動産購入と消費税に関してまとめてあります。
住まい探しの最中に消費税の存在を不安に思えたら、ぜひ読んでみてください。
目次
不動産購入では物件にかかる消費税を考えなくて良い
不動産売買においては、物件価格に消費税が税込なのか、税別なのかを考える必要はありません。
なぜなら、ネットやチラシに掲載されている不動産価格は
■ 消費税がかからない物件
■ 消費税込みの価格が表示されている
必ずこのどちらかになっています。
不動産にはそもそも消費税が課税されない物件が存在します。
たとえ消費税が課税される物件だとしても広告規制により、税込表示が義務付けられているんですね。
もしも契約に至り、消費税を請求された場合は、騙されているか広告違反ですので、迷わず都道府県庁や宅建協会などに相談してください。
では、具体的に消費税が課税となる物件・非課税となる物件、不動産取引全体における消費税の扱いをご説明していきます。
土地は消費税が非課税
更地だろうが建物が建っていようが、売主が法人だろうが個人だろうが、土地の取引に消費税が課されることはありません。
消費税というのですから、なにか消費するものを取引する場合に課されます。
土地は消費することが出来ない資本という考え方です。
土地の売買は当然ですが、消費税の課税対象となる建売や中古住宅の売買でも、土地と建物を価格を切り分けて土地は非課税対応となります。
建物への課税は売主によって異なる
建物の消費税は、一般個人が売主の建物は非課税、宅建業者や法人など「課税事業者」が売主の場合は課税となっています。
税法上の考えは、基本的に建物は消費税の課税対象です。
とは言え「生活に欠かすことの出来ない住宅を消費対象とするのは、いかがなものか」という社会政策的な配慮から、一般個人が住宅を売却する時は非課税となっています。
一般個人が売主となる建物
一般の個人が住んでいた家を売る。相続した家を売る。という場合、消費税は非課税です。
そのため中古住宅は、多くが消費税非課税での売買となります。
購入者のお客様から「確定申告をしたら消費税を支払わないといけないのか?」というご質問をいただきますが、その心配は一切ありません。
課税業者が売主となる建物
宅建業者や法人などの「課税業者」が売主となる取引では、建物に対して消費税が課税されます。
具体的には、新築建売やリフォーム済中古住宅なんかが該当します。
いずれの場合でも、広告規制によって必ず消費税込みの販売価格が記載されていますので、あまり気にする必要はありません。
非課税の物件と違うのは、土地と建物の内訳が存在することくらいです。
消費税算出の関係から、売主が土地相場や建物価値などを勘案して設定することが多いです。
この内訳によって、土地の価値や建物の価値自体が変化するわけではありませんので、ご安心ください。
どんな内訳でも買主様には関係ありませんが、売主としては消費税が少ない方が利益が増えますからね~。 そういうことです!笑
不動産購入時の諸費用は消費税の対象
土地や一般個人が売主の建物であっても、売買に消費税が一切かかわらないわけではありません。
なぜなら、不動産購入に必要な仲介手数料や登記費用などの諸費用には消費税が課税されるからです。
実はこういった諸費用も消費税が課税される費用、課税されない費用に分かれます。
それぞれの費用を具体的に見ていきましょう。
不動産購入時に必要となる諸費用の解説は『お家を買う時にかかる物件販売代金以外の費用とは?【物件種別ごとに諸費用を解説】』をご参照ください。
消費税が課税される諸費用
◆ 仲介手数料
◆ 住宅ローンの銀行事務手数料
◆ 司法書士の報酬
◆ 追加工事費用
◆ リフォーム費用
◆ 解体費用
◆ 測量費用
◆農地転用費用
これらの諸費用には消費税が課税されます。
消費税が課税されない諸費用
◆登記費用や不動産取得税などの税金
◆住宅ローンの保証料
◆団体信用生命保険料
◆火災保険料
◆固定資産税等の精算金
◆マンションの管理費や修繕積立金の精算金
これらの諸費用には消費税が課税されません。
消費税の見落としで仲介手数料を高額請求!?
不動産会社のミスで、消費税計算を見落として、お客様に規定以上の仲介手数料を請求してしまうことがあります。
たとえば、3000万円の土地を購入した場合の仲介手数料上限は、96万円+消費税となります。
では、3000万円の新築戸建を購入した場合の仲介手数料上限はどうでしょう?
これは消費税によります。
建物消費税が150万円であれば、2850万円が基準となり、仲介手数料上限は91.5万円+消費税となります。
仲介手数料は消費税を除いた売買価格を基準に計算しなければいけません。
この消費税を見落として、消費税を含めた価格で仲介手数料を請求してしまうのは不動産業界新人さんのあるあるです。
実際にも僕も1年目の時に1度やってしまいました(-_-)
幸い上司が気づいてくれたのでセーフでしたが。
ちょっとした不動産の豆知識です!
まとめ:不動産購入ではあまり消費税を心配しなくて良い
注文住宅の新築となれば、消費税の影響は何十万円・何百万円という大きな金額になってきます。
しかしながら、こと不動産購入においては、あまり消費税は影響しません。
すでに消費税込みの価格表示ですし、そもそも消費税が課税されない取引も多数あります。
もしまた消費税が増税したとしても、仲介手数料等の諸費用に掛かっている消費税が多少あがるだけです。
不動産購入をお考えの方は、消費税のことはあまり気にせずに予算計画を組んでください。